HTC Nipponは20日、KDDIのauスマートフォン「HTC J ISW13HT」を発表した。HTCが日本市場向けに開発した国内オリジナル端末で、Android 4.0(Ice Cream Sandwich)を搭載したハイスペックモデルながら、幅広いユーザーをターゲットにした製品。発売は5月下旬を予定で、au携帯電話夏モデルとして提供される。

auとHTCの提携によって生まれたHTC J

日本のための魅力を満載にしたHTC J ISW13HT

HTC J ISW13HTは、今年2月にスペイン・バルセロナで開催された「Mobile World Congress 2012」で台湾HTCが発表したスマートフォン「HTC One」シリーズのミドルモデル「HTC One S」をベースに、日本向けに開発した端末。KDDIとHTCは、MWC2012で両社共同での端末開発を発表しており、その第1弾の製品がHTC J ISW13HTとなる。HTC Jの「J」は、Japan(日本)の頭文字だという。

HTCとしては初めて、単独の国専用端末を開発した製品で、KDDIの田中孝司社長自ら台湾のHTC本社にPeter Chou CEOを訪ね、両社で協業することで実現した製品だという。

田中社長自ら台湾に赴いて口説いたという。酒を飲み交わして仲良くなったことをアピールする田中社長とChou CEO

日本オリジナルの製品として、おサイフケータイ、赤外線通信、ワンセグの「三種の神器」をHTCとして初めて搭載。ezweb.ne.jpドメインのEメール、Cメール送受信、緊急地震速報、災害・避難情報、津波警報の「緊急速報メール」にも対応。さらにWiMAXによる高速通信もサポートしており、防水機能がないことを除けば、「全部入り」と言っていいスペックとなっている。

本体カラーは3色。KDDI側の要望に応えた形でカラーバリエーションを用意した

ボディデザインは小牟田啓博氏によるオリジナルで、もともとのHTC Oneのテイストを残しつつ、画面自体がカーブする「3Dディスプレイ」を搭載する。CPUは1.5GHzデュアルコアCPUのMSM8660A、メモリは16GBを内蔵。画面は4.3インチ960×540(qHD)有機ELで、800万画素裏面照射型CMOSセンサー搭載カメラ(リア)と130万画素CMOSカメラ(フロント)を備える。

わずかにカーブするディスプレイ

背面カバーは着脱式。SIMスロット、microSDカードスロットがある

本体前面。UIはHTC Sense 4.0だが、天気・時計ウィジェットを小さく、透過式にして壁紙を見やすくした

本体背面もシンプル。HTCロゴを目立たなくしたのもHTC J ISW13HTの特徴

本体側面

無線LANはIEEE802.11a/b/g/n(2.4/5GHz)に対応し、Bluetooth 4.0、+WiMAXも利用可能。グローバルパスポートではCDMA/GSM/UMTS/GPRSをサポートする。本体サイズは132(H)×66(W)×10(D)mm、約142gで、バッテリ容量は1,810mAh、連続通話時間は約560分、連続待受時間は約310時間となっている。OSは前述通り最新のAndroid 4.0だ。

ユーザーインタフェースは、HTCオリジナルの「HTC Sense 4.0」を採用。初心者でも使いやすく、快適な操作性を目指した。HTC J ISW13HTでは、同梱のウィジェットを改良し、通常であればホーム画面に大きく表示される天気ウィジェットを小さく、透過型にして、標準の配置なら壁紙が確認しやすいようにデザインされている。