俳優の渡部篤郎が19日、都内で行われた映画『外事警察 その男に騙されるな』の完成披露試写会に尾野真千子、真木よう子、田中泯、石橋凌、堀切園健太郎監督と出席。堀切園監督から韓国ロケ中にK-POPアイドルの出待ちをしていたことを暴露された渡部は「シリアスな役柄だったので、そんなこと出来るわけがない」と否定するも「KARAの事務所が近くにあると聞いたので、喫茶店で時間を潰していました。会えたか?会えませんでした」と照れながら白状した。

左から、石橋凌、尾野真千子、渡部篤郎、真木よう子、堀切園健太郎監督 拡大画像を見る

同作は2009年10月にNHKで放送された渡部主演の「外事警察」を、「ハゲタカ」のスタッフと「相棒」シリーズの脚本家がタッグを組んで映画化。国際テロ捜査を専門にした警視庁公安部外事課、通称“外事警察”の知られざる姿に迫る。朝鮮半島から濃縮ウランが流出したとの情報を得た“公安の魔物”と恐れられる住本(渡部)ら外事四課が、様々な手を使って日本での核を使用したテロ防止のために奮闘していく様を描く。

テレビシリーズに続いて“公安の魔物”を演じた渡部は「悪い奴ですから、それを数ヶ月背負うので、精神的に疲れる。『外事』ならではの苦労も絶えなかったけれど、それも含めて楽しもうと思った」と撮影を振り返り、「国を渡っての話で、テーマも大きくなった。スケール感は映画ならでは」と自信を覗かせた。尾野は「暗い物語だし、それが映画でも通用するのかとドキドキ」と心境を吐露しながら「結構楽しく出来上がっているので、楽しんで」と集まった観客にメッセージした。

スパイとして住本らに取り込まれてしまうキャラクターを演じた真木は、韓国ロケが印象的だったそうで「現地スタッフの方がアクションシーンにこだわりがあって、朝方まで粘っていい画を撮ることができました」と手応えを感じている様子。石橋も「ソウルの撮影では、韓国映画の熱を感じることができた」と刺激を受けていた。テレビ版に続いて登板し、長編映画監督デビューを果たした堀切園監督は「劇場版にするにあたり、住本を国境の外に出したいという話があった」と明かし、「観た方からは好意的に、日本映画ではないみたいと評価を頂いている。脱日本映画のところを楽しんでほしい」とテレビからの進化を強調していた。映画『外事警察 その男に騙されるな』は6月2日より全国公開。