英老舗ブランド「アクアスキュータム」が破産申請、約31億円の損失

アクアスキュータムが破産申請を行った。2009年にイエーガー会長ハロルド・ティルマンとイギリスの百貨店デベナムズの元CEOベリンダ・アールの両氏に買収されたものの、同ブランドは2008年に出した2,400万ポンド(約31億円)の損失を回復することができず、現在250人の従業員が解雇の危機に立たされているという。

共同管財人でFRPアドバイザリー社のジェフ・ローリー氏は「アクアスキュータムというブランドと、その老舗としての遺産価値を我々は十分認識しており、そのためできるだけ早くこの事業買収に興味を示している関係者と協議に入りたいと考えています。もちろん、我々は全店舗と売り場を早急に見直し、可能な限り早い段階で同社スタッフやサプライヤーと意見交換を行うつもりです」と語っている。

1851年創業の同社は、イギリス国内ではロンドン市内にウェストフィールド(ホワイトシティ店)とカナリー・ワーフの2カ所、そしてウィンザーの計3カ所に店舗を所有するほか、16の取扱店と提携しており、過去にはケーリー・グラント、ハンフリー・ボガート、エリザベス皇太后などが愛用していたことでも知られる。さらに同社は、7つのアウトレットショップのほか、全世界に11カ所の店舗も持っている。

一方、英国ファッション協議会の議長でもあるティルトマン氏は、イエーガーの損失が1200万ポンド(約15億5,500万円)に達した後に同社の株を売却しており、徐々に経営は回復してきている。

(BANG Media International)

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