「Magic Bright」機能で色鮮やかな発色
液晶ディスプレイの設定を行うOSD操作は、本体下部に用意されたタッチセンサーで行う。タッチセンサーの感度は良好だが、バックライトが用意されていないため、部屋を暗くした状態では操作しにくいかもしれない。OSDのメニューレイアウトは円形に配置された独自デザインを採用し、明るさやコントラストなど基本的な設定項目はすべて網羅している。
機能的には、液晶パネルを正面以外から見る際に発色や明るさを自動調整する「MAGIC Angle」がユニークだ。スペック上の視野角は水平170度/垂直160度と、TN方式の液晶パネルとしては広い部類だが、「MAGIC Angle」を使えば大人数でWebや動画の視聴がしやくなる。なお、初期設定は「オフ」で、あらゆる角度からの視聴を前提にしたモードが選択されているが、自身で微調整することも可能だ。
映像表示に関しては、映像に応じてバックライト輝度を制御する「Magic Bright」機能を利用することで、コントラストレベルを向上させることも可能だ。発色もそのままで十分だが、「Magic Color」を使用することで、より鮮やかになる。個人的には彩度とコントラストが高まる「フル」が好みだったが、さまざまな色が飛び交う映像を観るときは、肌色以外の色を強調する「インテリジェンス」がいいだろう。なお、各機能はMAGIC Angleとの併用はできないので注意して欲しい。
コストパフォーマンスと機能面のバランスが光る
最後に「S24B750V」を総じ、購入対象となるユーザーを想定してみよう。多くのユーザーがフューチャーフォンからスマートフォンに移行しつつも、バッテリー消費量に閉口するという話をよく聞く。その点「S24B750V」のように、気軽に充電できる環境が増えるのは実にうれしい。
また、スマートフォンを使用するシーンの大半は個人ベースだが、MHL機能を使うことで家族や友人などと映像やゲームを一緒に楽しめるのは、「S24B750V」の大きなアドバンテージだ。将来的にMHL対応のスマートフォンが増えるにつれ、「S24B750V」の魅力も高まっていくと思う。VESAマウントやsRGBモードの未サポートは残念ながらも、購入意思を決定的に左右するポイントになるケースは少ないだろう。
「S24B750V」は本体デザインに目を奪われがちだが、液晶ディスプレイとしても高機能だ。執筆時点で「S24B750V」は未発売だが、店頭予想価格は27,800円前後とのこと。コストパフォーマンスと機能面のバランスが光る「S24B750V」は、MHL対応スマートフォンのユーザーや、MHL機能に興味を持ったユーザー、そしてデザイン性を重視したディスプレイを探している人であれば、選択肢に加えて損はないはずだ。
■主な仕様 | |
画面サイズ | 24型ワイド |
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画面タイプ | ノングレア(非光沢) |
駆動方式 | TN |
解像度 | 1,920×1,080ドット(フルHD対応) |
輝度 | 250cd/平方メートル |
コントラスト比 | 1,000:1(ダイナミックコントラスト比は5,000,000:1) |
視野角 | 水平170度/垂直160度 |
応答速度 | 2ms |
最大表示色 | 約1,677万色 |
映像入力インタフェース | HDMI×2(MHL×1含む)、アナログRGB |
サウンド入力 | ミニジャック |
サウンド出力 | ヘッドホン端子 |
スピーカー | 5W×2 |
スタンド機能 | チルト:前1度/後21度 |
本体サイズ/重量 | W570×D435×H204mm/6.0kg |
価格 | オープンプライス(店頭予想価格:27,800円前後 |