米Intelの次期プロセッサ「Ivy Bridge」の内蔵グラフィックスがRetinaディスプレイをサポートする。同社が中国の北京で開催している開発者カンファレンス「IDF (Intel Developer Forum) 2012 Beijing」の基調講演で、PCクライアントグループ担当のゼネラルマネージャーKirk Skaugen氏が明らかにした。
第3世代のCore製品となるIvy Bridgeの大きな強化点にはグラフィックスとメディア処理が含まれる。統合されるグラフィックス機能「Intel HD Graphics 2500/4000」は、3つのスクリーンをサポート、DirectX 11/ OpenCL 1.1/ OpenGL 3.1に対応する。Skaugen氏によると、第2世代Coreの内蔵グラフィックスよりも70%以上のグラフィックス性能の向上が見込まれ、さらに同氏は「OEMが採用を選択すれば、第3世代のCoreはすべてRetinaディスプレイに足る性能を備える」と語った。
Retinaディスプレイは、ユーザーが日常的にデバイスを使用する距離において肉眼でピクセルを見分けられないほど高密度のディスプレイを指す。米AppleがiPhone 4で使い始めた。IDFの基調講演でSkaugen氏が示した解像度は2560×1600。The Vergeなどの報道によると、Intelは2013年には高密度ディプレイがハンドヘルド/タブレット/パソコンの主流になると見ている。パソコンの場合、ノートPCでは16-24インチ (41-61センチ)の距離でおよそ250ppi (11型:2560×1440、13型: 2800×1800)、デスクトップでは24-30インチ(61-76センチ)の距離でおよそ220ppi (21型: 3840×2160)を高密度としている。
Ivy Bridgeはあと数週間で登場する予定だ。次期MacBook ProがRetinaディプレイを搭載するという噂が広がっているが、Intelが可能性を認めたことで、Mac初のRetinaディスプレイがいよいよ現実味を帯びてきた。