パナソニックは、既に開発・発表している「洗髪ロボット」の頭皮ケア機能を充実した「ヘッドケアロボット」を使用し、4月11日から約2カ月間、兵庫県西宮市の理容店「スーパーヘアーセオ」で試行運用を開始する。今回の試行運用では、同店に「ヘッドケアロボット」を1台設置し、同社スタッフが常駐のもと、希望者に体験をしてもらう。
強い要望に応え、開発
日常的な生活行動である洗髪は、入浴の難しい入院中の人や障がいのある人々からの強い希望にもかかわらず、介護者の労働負担の大きさなどからきめ細かな対応が困難であるという実態がある。同社はその現実を踏まえ、介護施設や病院での洗髪を、施設スタッフの負担を軽減しながら快適にサポートする「洗髪ロボット」の開発を進めてきた。これまでに、2010年の第37回国際福祉機器展に開発1号機を、2011年の第38回の同展に改良を加えた2号機を参考出展・発表し、商品化への期待とともにさまざまな意見・要望が寄せられたという。
手もみ動作による頭皮ケアの機能を改良
それらの意見も踏まえ、障がいのある人だけでなく一般の人々に対しても快適なくらしの実現に役立つとの発想のもと、「洗髪ロボット」は洗髪時の手もみ動作による頭皮ケアの機能に改良を加えた。介護はもとより、理美容分野への応用も視野に入れた「ヘッドケアロボット」として、実用化に向けての試行運用を開始することとなった。
ヘッドケアロボットは、ロボットハンドの技術を応用し、頭の形に添って計24本の指先で洗浄を行う。ムース状の泡を用い、シャンプーからハーフドライまでをロボットが支援する形となる。同時に指先で包み込むように頭皮を揉むといったケアも行うことも可能。頭の形状や好みの洗い方をデータとして登録することもでき、毎日の洗髪ニーズや頭皮ケアにも対応することを想定されているという。
試行運用の概要は以下の通り。
- 場所:理容店「スーパーヘアーセオ」
- 住所:兵庫県西宮市甲子園5番町15-14
- 期間: 4月11日~6月10日
- 時間: 10:00~12:00、13:00~17:00
- 休止日: 毎週月曜日、火曜日、および4月28日~5月6日
- 対象:「スーパーヘアーセオ」の利用者で体験を希望する人
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