証券会社や銀行などで、5月発行の第23回債「個人向け復興国債(固定・3年)」の募集が開始された。今回発行分の募集期間は27日まで。
利率(固定)は年率0.14%(税引後0.112%)で、「基準金利-0.03%(ただし、下限は0.05%)」として算出される。基準金利は、市場実勢利回りをもとに計算した期間3年の固定利付国債の想定利回り0.17%に設定。なお、税引後は現行の税率(20%)をもとに算出しているほか、2013年1月以降に受け取る利子については、復興特別所得税を付加した20.315%分の税金が差し引かれる。
発行日は5月15日で、利払日は毎年5月15日および11月15日の年2回となる。償還期限は2015年5月15日。募集の価格は額面金額100円につき100円、償還金額も同じく額面金額100円につき100円に設定されている。
第2期利子支払日(発行から1年経過)以後であれば、いつでも中途換金が可能だが、直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685の中途換金調整額が差し引かれる。なお、2013年1月10日以降に国が買い取る分から、既発債についても中途換金調整額が変更になるとのこと。 このほか特例として、個人向け復興国債を購入後に、保有者が死亡した場合や大規模な自然災害により被害を受けた場合は、上記利子支払日前であっても中途換金することができるという。
個人向け復興国債を購入した人全員には、復興に協力したことに対する感謝の意を示すため、財務大臣名の「感謝状」が渡される。取扱機関としては、証券会社および銀行など1,103機関が登録されている。詳細は各社Webサイトなどまで。
個人向け復興国債とは、資金使途を東日本大震災からの復興財源に用いることを明確にした国が発行する個人向け国債。中身については、従来発行されてきた個人向け国債と同様のものとなっている。なお、個人向け復興国債としての第1回目となった1月発行分は、前年の12月に購入の募集が行われ、その前の回の応募額の約2倍となる7,454億円の申し込みがあったという。
このほか同省では、個人向け国債の募集や金利更改に関する情報を中心に、個人向け国債の最新情報を電子メールで知らせる「個人向け国債お知らせメール」配信サービスを提供している。配信登録は同省Webサイトまで。
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