3月9日にUQコミュニケーションズが販売を開始した「URoad-SS10」(シンセイコーポレーション製)は、WiMAXのモバイルWi-Fiルータ「WiMAX Speed Wi-Fi」の新製品。厚さ11.8mm・約86gの薄型軽量ボディでありながら、連続通信約9時間の長時間駆動に対応したモデルとなっている。WiMAX Speed Wi-Fiの人気機種「URoad-8000」の後継機種にあたり、バッテリの持ちがさらに改良したほか、多くの新機能も搭載している。本稿では、URoad-SS10の使用感を紹介しよう。

■主な仕様   [製品名]  URoad-SS10(シンセイコーポレーション製)   [寸法]  約90×63×11.8mm   [重量]  約86g   [バッテリ使用時間]  連続通信 約9時間、連続待受 約20時間、連続待機 約250時間   [通信方式]  IEEE802.16e-2005 Mobile WiMAX Wave2   [無線LAN規格]  IEEE802.11 b/g/n   [セキュリティ]  WEP(64/128bit)、WPA-PSK(AES/TKIP)、WPA2-PSK(AES/TKIP)   [インタフェース]  Micro-USB   [本体カラー]  ブラック/ホワイト/レッド  

薄型軽量になり、バッテリ使用時間も向上

まずはスペックと外観を確認してみよう。URoad-SS10は、寸法・重量が約90×63×11.8mm・約86gのモバイルWi-Fiルータ。前機種にあたるURoad-SS10(91×57×20.4mm・約98g)と比較すると、重量がさらに軽くなったほか、大幅に厚さがダウンしている。約11.8mmの厚さは、国内主要通信事業者が販売するモバイルWi-Fiルータの中で最も薄い製品だという(シンセイコーポレーション調べ:2012年2月末現在)。カラーは、ブラック/ホワイト/レッドの3色展開。

バッテリ残量や電波強度はLEDインジケーターで表示される

URoad-SS10の側面。厚さは約11.8mmと薄型だ

URoad-SS10(左)と、前機種のURoad-8000

厚さを比べると、かなり薄くなったのがわかる

軽量薄型を実現しながら、連続通信で最大約9時間のバッテリ使用時間は維持。さらに、連続待受時間は最大約18時間から約20時間にアップしている。PCやスマートフォンなどのWi-Fi対応機器からルータに接続していないときは、自動でウェイティング(待受)状態に移行し、電力消費を抑える仕組みで、再び接続が確立されると約1秒で復帰する。

また、ウェイティング状態よりさらに電力消費を抑える休止機能を新たに搭載している。ルータの側面にある休止ボタンを長押しすることで、休止状態に移行できる。この状態では最大約250時間の連続待機が可能だ。再び休止ボタンを押すと約15秒で起動するので、電源をオフにしたときよりもすばやく起動することができる。休止機能を活用することで、バッテリを長持ちさせながら、待たされることなくインターネットに接続することが可能なのだ。

休止ボタンを約2秒間押すと、休止状態にすることができる。次に、休止ボタンをワンタッチすると、クイック起動する

下り最大40Mbps、上り最大15.4Mbpsの高速通信が可能

WiMAXに対応するURoad-SS10は、下り最大40Mbps、上り最大15.4Mbpsの高速インターネットを利用可能だ。ネット動画などをストレスなく視聴できるほか、上り最大15.4Mbpsに対応しているため、SNSなどへの写真や動画のアップロードもすばやく行える。

最近では、「EMOBILE LTE」や「SoftBank 4G」、「Xi」など、下り最大70Mbps以上の高速通信サービスも登場しているが、最大速度に対応しているエリアは一部に限られていることが多い。全国での人口カバー率といったエリアの充実度では、WiMAXが優位といえるだろう。また、月間や直近のデータ通信量により速度が制限されるといった通信量制限がないのもWiMAXの特長だ。

URoad-SS10は、2011年11月に販売が開始されたWiMAXホームルータ「URoad-Home」と同様に、弱電界でも快適に利用できる「WiMAXハイパワー」に対応している。従来機と比較してWiMAXの受信・送信能力が向上し、屋外と比べてWiMAXの電波が届きにくくなる屋内でも、WiMAXの高速な通信速度を期待することができる。屋外はもちろん、屋内でもつながりやすいモバイルWi-Fiルータとなっている。