ノルウェーの妖精トロールの生態をカメラで記録してしまった衝撃のドキュメンタリー映画『トロール・ハンター』に好奇心を刺激され、血が騒いだというジャパニーズ・リアル・ラストサムライこと藤岡弘、に話を聞いた。
同作は、熊の密猟事件をドキュメンタリー映像として押さえようとしたノルウェー・ボルダ大学の学生3人が、偶然トロール・ハンターのハンスと出会い、その活動の一部始終を記録したドキュメント。各専門機関が調査したところ、映像は全て本物と判断されたそうだ。
人気テレビ番組「藤岡弘、探検シリーズ」では、世界各国の未開の地や危険極まりないジャングルに隊長として足を踏み入れてきた藤岡。トロールとの対峙(たいじ)は未経験だが「南米のジャングルでね、とてつもなく大きな蛇に遭遇しました。人間を丸のみしてもおかしくないような大きさで、人間はエサなのだとあらためて思い知らされましたね」と冒険での恐怖体験を打ち明ける。
そんな危険を冒してまで、なぜ藤岡は未開の地に惹かれるのだろう?「人間というのは、未知なるものに対する探究心を持っている。それは本能なんです。僕の場合はそれが人一倍強くて、血が騒ぐ。そして体が反応する。好奇心旺盛なんですよ、ハッハッハッ」と豪快そのものだ。ちなみに今一番気になっているのは「アジア情勢と、中近東の情勢。この二つに火種を感じる」と目を光らせる。
劇中の学生3人は、無邪気な好奇心からトロールをカメラに収めようとする。そこに存在するリスクを省みることなく……。藤岡は彼らの安易な行動を「甘い!」と一刀両断。「全てにおいて無謀で無頓着だ。危機意識が欠如し、単なる好奇心の塊になっている」と評価は厳しい。その評価は牧歌的に生きる現代の若者への批判とも取れるが「今の若い人は生きることを放棄している。生きること自体がサバイバルのはずなのに、自己陶酔し他力本願になりがちだ」と一喝する。
持って生まれた能力とジャングルに鍛えられたおかげで、危機センサーは常に研ぎ澄まされている。そんな藤岡は「震災を予知していました」と明かす。東日本大震災の前日には「落ち着かないし、殺気を感じて、ソワソワしていました。その日は取材を受けていて、記者に『大震災が来る』と伝えたくらいですから」と説明する。藤岡が予知能力的パワーを授かったルーツは、どこにあるのか?「もともと私には武将の血が流れているんですが、前世は逃亡者だったのでは?」と想像しながら「悲しいかな、きっと安心、安息のない追いつ追われつの逃亡者だったんでしょうねぇ」と遠い目をしていた。
映画『トロール・ハンター』はTOHOシネマズ日劇〈レイトショー〉他 全国ロードショー中。配給はツイン。
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