株式会社政策基礎研究所(EBP)シニア・フェローの参鍋篤司氏は、「幸福な結婚」に関する統計的分析を行ったとして、その結果について2月27日に発表した。同氏は経済協力開発機構(OECD)のコンサルタントでもあり、日本学術振興会特別研究員(PD)をも務める。同調査の対象人数や時期については不明。詳しい内容については同氏のホームページで公開している(https://sites.google.com/site/sannabeatsushi/ririsu)。

「全般的に見て、結婚生活にどれぐらい満足しているか」についての問いに対し、「非常に満足」を5とする5段階評価でそれぞれ評価をしてもらった。

縦軸が「結婚満足度」(1~5)、横軸が「配偶者との出会い方」

結婚紹介所やカップリングパーティーで配偶者と知り合った場合に結婚満足度が低くなっていることがわかる。一方、学生の時や合コンなどで知り合った場合の満足度は高い。

時期については、女性の場合、35~39歳で結婚した時の満足度が一番高いことがわかった。男性の場合は、何歳で結婚しても満足度には影響がない。

結婚へ踏み切ったきっかけと満足度の関係については、女性の場合「一緒に暮らしたいと思った」「交際期間の長さを考えて」「ライバルが出現したので」といったきっかけで結婚した場合は満足度が高く、「友達の多くが結婚したから」という理由で結婚した場合は満足度は低かった。

男性については「一緒に暮らしたいと思った」「家族・子供が欲しくなった」「転勤・海外赴任が決まったので」といったきっかけで結婚した場合は満足度が高く、「自分の年令を考えて」「相手に結婚を迫られて」「親の年齢を考えて」というきっかけで結婚した場合は満足度が低いこともわかった。

また別の視点から見てみると、女性においては結婚までの交際期間が長かったり、結婚までに交際した人数が多い場合に結婚満足度は低いこともわかった。また女性自身の収入が上がっても結婚生活の満足度は上昇せず、配偶者の収入が高まることでのみ満足度は上昇する。

一方男性については、配偶者の収入が上がっても満足度が上昇せず、自身の収入が上がることでのみ満足度が上昇する。つまり日本の家庭では、女性の収入増加は結婚満足度の上昇をもたらさず、男性の収入が増えることのみにより上昇する、という状態にあることが分かった。

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