国内最大規模のAndroid関連イベント「Android Bazaar and Conference 2012 Spring」が、3月24日に東京大学本郷キャンパスで開催された。同イベントでは、通信業界や端末メーカー関係者の講演のほか、Android関連の展示物を集めたブース「バザール」も用意された。本稿では、バザールの様子を紹介したい。

巨大なタッチディスプレイが目を引いたシャープのブース

シャープは、現在発売中のAndroidスマートフォンを多数展示するとともに、プレゼンテーションやテレビ会議などに使える大画面タッチディスプレイ「BIG PAD」を紹介。これらの展示を自由に触れて体験できるようになっており、ひときわ目立つ巨大なディスプレイが来場者の注目を集めていた。

ずらりと並んだシャープのAndroidスマートフォン

大画面タッチディスプレイ「BIG PAD」で落書きも

「SSCD」のデモでは、奥のPCから手前の端末にワイヤレスでファイル転送する

隣接するシャープビジネスコンピュータソフトウェアのブースでは、PCから同一ネットワーク内の複数の端末にワイヤレスでファイル転送できるソリューション「SSCD」のデモを用意。サーバーとなるPC側の画面上で、仮想的な端末ごとのフォルダにファイルをドラッグ&ドロップするだけで、対象の端末に無線LAN経由でファイル転送できるという簡単な操作性が特徴となっている。Androidスマートフォンやタブレットだけでなく、「BIG PAD」にもファイル転送可能で、たとえば会議中に「BIG PAD」に表示している資料を参加者の手元の端末で同時に閲覧するといった使い方が可能という。

KDDIはマーカー不要のAR技術を用いたAndroidアプリ「てのりん」をPR

KDDIは、専用のマーカーを用意することなくARを実現するKDDI技術研究所が開発した「てのひらAR」技術を採用したAndroidアプリを展示していた。Androidスマートフォンのカメラで写すだけで、指を閉じた手のひらの上に女の子の3Dキャラクターを表示させることができる。2011年6月から「au one Market(現au Market)」で、同年12月からはAndroid マーケットで公開しているAndroidアプリ「てのりん」で実現していたものだが、今回展示したものは処理速度を約7倍に高速化し、指を閉じた状態の手のひらに対応したバージョンアップ版となる。

かわいい女の子が手のひらにのるAndroidアプリ「てのりん」

実際に手のひらで女の子がきびきびと踊る新バージョンを実演

このバージョンは近日中に公開されるとのことで、今のところキャラクターは女の子のみだが、将来的には他の企業が所有するさまざまなキャラクターを追加コンテンツとして有料配布するなど、本格的なビジネス展開を模索したいとしている。