日本損害保険協会は21日、全国で発生した自動車本体盗難事故および車両狙い事故について取りまとめた「第13回 自動車盗難事故実態調査結果」を発表した。
同調査は、2000年以降毎年行っているもので、今回の調査対象は損害保険会社21社(損保協会非会員会社含む)、対象事案は全国で発生した自動車本体盗難事故および車上狙い(部品盗難含む)事故で、調査期間内に車両保険金の支払いを行ったもの。調査期間は2011年11月1日~30日。
それによると、車両別盗難ではハイエースが2007年から5年連続で最多。ハイエースは、耐久性に優れ部品の汎用性もあり、海外での人気が高く、またイモビライザの標準装備が進まずセキュリティが低いことから、自動車窃盗団の標的となっているという。盗まれた車は不法解体された上、不正輸出される場合が多いとみられている。
一方、セルシオやランドクルーザーの被害も急増しており、特にすでに生産中止となったセルシオの被害が増加している点が特徴的とのこと。
車上狙いについては、カーナビの被害割合・件数が減少に転じ、それとともに1件あたりのカーナビ被害額も昨年より2.4万円減少。被害が減少した理由としては、ユーザーの防犯意識の向上や、セキュリティーコード機能など防盗性能の高いカーナビが普及したことなどが考えられるという。しかし、被害額は前年と比べて減少したものの、1件あたりの被害額は「21.8万円」と高額になっており、同協会は引き続きカーナビ盗難防止対策を行うよう呼びかけている。
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