日立コンシューマエレクトロニクスは11日、放射性物質が放射するガンマ線(放射線)の線量を測定した結果とカメラで撮影した映像を重ね合わせ、放射線量の高低を色分けして確認できる放射線測定装置を新たに開発したと発表した。3月下旬から、自治体や建設会社などに向けて販売を開始する。
同装置では、測定対象から離れた場所から広範囲(10mの地点での視野角8m×8m)の放射線量を測定し、放射線量の高低分布を、モニター上に色分けして表示する。また、測定した放射線の種類(セシウム134、セシウム137、ヨウ素131)の識別も可能となっている。
日立コンシューマエレクトロニクスでは、同装置を用いることで、「放射線測定において作業者が測定対象に近接することなく線量の高い場所が特定でき、測定作業の効率化も図れる」としている。
現在、各地で除染活動が始まっているため、除染前後の放射線量の確認などへの活用も可能。さらに、病院や研究所などの放射線を取り扱う施設での放射線測定など、「さまざまな用途で使用できる」(同社)。
【関連リンク】 東日本大震災から1年 - 身のまわりの放射線量はどうなっている? |