女優の多部未華子が12日、東京・渋谷区の新国立劇場で行われた主演舞台『サロメ』の制作発表会見に出席した。
左から、宮本亜門、多部未華子、奥田瑛二 拡大画像を見る |
同作は、イギリスの劇作家、オスカー・ワイルドの同名戯曲を、作家の平野啓一郎が翻訳し、宮本亜門が演出を担当。日本では1914年に松井須磨子主演で上演されて以来、何度も上演されてきたが、平野によって書かれたポップな日本語の台本でこれまでとは印象を変える作品となっている。
舞台出演は2010年の『農業少女』以来となる多部は「経験豊富な方々に囲まれて心強いです。力を合わせて、稽古を楽しみながら初日には堂々と皆さんの前に立って演じたい」と意気込んだが、官能的で肉感的に描かれることが多かった主人公・サロメの人物像に触れ、「皆さんが持たれている私のイメージと違うので、私で大丈夫? と思いました。自分がどこまでできるか不安ですね」と吐露。これを受けて宮本は「彼女には人を惹きつけるものがある。僕はピタっとくると確信しました」と起用理由を説明し、「サロメの奥にあるかわいらしさや純真さを見せてほしい。生の衝撃を見せられる女優だと思います」と期待を寄せた。不安も見せた多部だったが、「本番までの稽古でたくさんの失敗をして、もがくと思います。自分にとっては挑戦です!」と気合を見せていた。
『サロメ』は、5月31日~6月17日の期間で新国立劇場にて上演される。出演は、多部のほか、奥田瑛二(ヘデロ王)、麻実れい(ヘロディアス)、成河(ヨカナーン)ら。