今回のiTunes Storeのアップデートでは、iPhone/iPadなどのiOSデバイスでこれまで封印されていた3Gネットワーク経由の音楽ダウンロードが解禁になった。また着信音や通知音のダウンロードも可能になっており、iPhoneだけを使っている人たちにとっても、iTunes in the Cloudと合わせ、より使いやすく身近なiTunes Storeになったと言えるだろう。
「iTunes Storeの新機能をフル活用! 第1回 - 『iTunes in the Cloud』と『iTunes Plus』」も合わせてお読みください。
3Gネットワークでの音楽ダウンロード解禁
今回のiTunes Storeの機能アップは、ある意味iPhone/iPadなどのiOSデバイスを使っている人たちにとってこそ重要な部分を含んでいると言えるかもしれない。iOSデバイスユーザーの多数派は母艦となるMac/PCを使っていると思うが、このところのiPhone人気の高まりにより、「iPhoneだけしか持っていない」という人も増えてきているようだからだ。
そういう人たちにとって、まず今回の3Gネットワークを使った音楽ダウンロードの解禁は特に大きなポイントだ。これまで、20MB以下のアプリには許可されていた3Gネットワークのダウンロードが、音楽の購入にはサイズを問わず不可となっていた。音楽を買うためにはたとえば無線LANスポットのあるファストフード店に行くなどしなければならず、不便な状態が続いていた。
今回のバージョンアップで3G回線で音楽を購入してダウンロードすることが可能になった。ようやく、いつでもどこでも音楽を購入することができるようになったわけだ。
購入の手順は今までと変わらない。購入したい曲を見つけたら価格が書いてあるボタンをタップして、「曲を購入」する。3G回線でもiTunes Plusの楽曲をダウンロード可能だ。購入した曲は「ミュージック」アプリの「購入したもの」プレイリストに登録される。
着信音/通知音は「その他」から
もうひとつ、iOSデバイスから着信音/通知音を購入できるようになっている。iTunes Storeのカテゴリの中には見当たらないが、「その他」ボタンをタップすると「着信音/通知音」という項目ができており、ここから購入できる。利用法も音楽を購入する場合とほぼ同じなので、よさそうなものがあれば試聴し、価格ボタンをタップして購入しよう。
「その他」-「着信音/通知音」とたどると、音楽の購入とほぼ同じインタフェースの「着信音/通知音」コーナーがある。今回のバージョンアップに合わせてビートルズの着信音が登録されたことは、ニュースでも取り上げられたのでご存じの方も多いだろう |
iPhoneだけで使う人のためのバージョンアップ
今回取り上げた3Gネットワーク経由のダウンロードも、前回取り上げたiTunes in the Cloudも、iPhoneだけで(あるいはiPhone中心で)使っているユーザーにこそ恩恵のあるバージョンアップだと言えるだろう。不便だった音楽ダウンロードが、いつでもどこからでも利用できるようになっただけでなく、iTunes in the Cloudによって、今後iPhoneを買い換えても買い直すことなく同じ曲を楽しめるようになった。これはたんにユーザーにとって便利になったというだけでなく、AppleにとってもiPhoneを(最新の機種にアップデートしつつ)続けて使ってもらえるようになるという点で、重要な機能といえるだろう。
次回、最後になる第3回では、iTunes Storeに追加された、より音楽を楽しむことができるコンテンツ関係の新トピックをご紹介しよう。
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