ソニーは3月1日、シアターシステム「HT-FS30」「RHT-G10EX」の2製品を発表した。HT-FS30はテレビサイドに置けるフロントスピーカーとサブウーファーを組み合わせた2.1chフロントサラウンドシステムで、RHT-G10EXは32V型~46V型のテレビに対応したシアターラックシステムだ。両製品とも発売は4月28日で価格はオープン。推定市場価格はHT-FS30が23,800円前後で、RHT-G10EXが50,000円前後だ。

2.1chフロントサラウンドの「HT-FS30」

シアターラックシステム「RHT-G10EX」

HT-FS30は、「S-Force PROフロントサラウンド」によるフロントサラウンドの2.1chシアターシステムで、ヒット作となった「HT-FS3」の後継モデルだ。

現在、手軽なサラウンドシステムというと、バースピーカースタイルが大きなシェアをもっている。バースタイルスピーカーには、デザイン面での有利さがある一方、バランスのよい設置には、テレビのサイズに合わせたサイズのバースピーカーが必要になるという問題もある。HT-FS30はテレビのサイズに関係なく、バランスよく設置できるフロントサラウンドシステム。20V型といったパーソナルサイズのテレビとも無理なく組み合わせることが可能だ。

HT-FS30は20局までのプリセットが可能なFM/AMチューナーや、ポータブルオーディオエンハンサーなども採用されている。ソニーではHT-FS30を、手軽なシアターシステムとしてだけではなく、スマートフォンなどと連携する、一種のコンポ的な製品として訴求していく意向だ。

フロントスピーカーは、55mm×80mmのコーン型ユニットをバスレフ型キャビネットに組み込んだもので、「HT-SS380」と共通仕様。サブウーファーは、HT-FS3と同様に130mmコーン型ユニットを使用したものだが、キャビネットのサイズは約W175×D368×H325mmと、HT-FS3の約W212×D364×H374mmよりも小型化しており、より設置しやすくなっている。

キャビネット容量は減少しているが、新開発の「スマートBASSテクノロジー」の採用により、厚みのある低域再生を実現。なお、ボリュームを下げたときに、人の声の領域のみを強調し聴きやすくする「クリアボイス設計」も取り入れられている。

搭載しているアンプはフルデジタル方式の「S-Master」で、実用最大出力はフロント133W×2にサブウーファー134Wの計400Wだ。対応フォーマットは、Dolby TrueHD、Dolby Digital Plus、Dolby Digital、DTS-HD Master Audio、DTS-HD High Resolution Audio、DTS-HD Low Bit Rate Audio、DTS 96/24、DTS、MPEG-2 AAC、リニアPCM(2ch/5.1ch/7.1ch)で、HR-FS3では非対応だったDolby TrueHDやDTS-HD Master Audioなども利用できるようになった。サウンドフィールドはスタンダード、ムービー、ドラマ、ニュース、スポーツ、ゲーム、ミュージック、2chステレオ、ポータブルオーディオエンハンサーで、HT-FS3からの変更はない。

接続インタフェースは、HDMIが入力3系統/出力1系統で、デジタル音声入力が光×1系統/同軸×1系統、アナログ音声入力が1系統となっている。HDMI端子は、Deep Color、x.v.Color、ARC、3D映像信号のパススルーにも対応した。

スマートフォンなどと組み合わせたコンポ的な利用法も想定されている「HT-FS30」

入力3系統/出力1系統のHDMI端子と、光×1系統/同軸×1系統のデジタル音声入力、1系統のアナログ音声入力を搭載する

RHT-G10EXは、「RHT-G10」のデザイン性や収納性を向上させたモデルだ。機能面はHT-FS30とほぼ共通で、使用しているスピーカーのサイズとアンプの出力のみが異なる。フロントスピーカーは、65mm径で、サブウーファーは80mm径×2。アンプの実用最大出力は、フロント110W×2、サブウーファー80Wの径300Wだ。本体サイズは、約W1,130×D435×H460mmとなっている。

ソニーストア
関連記事
【レビュー】テレビサイドにぴったりサイズのフロントサラウンド--ソニー「HT-FS3」 (2010年12月17日)
ソニー、手軽に使えるフロントサラウンドのシアターシステム (2010年10月20日)
ソニー、TVの音をグレードアップするシアターシステムとテレビサウンドバー (2011年3月22日)
ソニー、聴感補正やスピーカーリロケート対応のマルチチャンネルアンプ (2011年9月28日)