現行の10インチサイズよりも小さい小型iPadの噂は以前よりあるが、サプライヤ筋の情報として現在Appleは8インチ前後のスクリーンサイズを持つiPadのテストを実施中だという。米Wall Street Journalが2月14日(現地時間)に報じている。
詳細は不明ながら、匿名のサプライヤ筋の情報として8インチ程度の新型デバイスのデザインをAppleがサプライヤらに対して見せ、その選定を進めている話が伝わっているという。現行のiPadは9.7インチのサイズであり、8インチという数字の正確性はともかく、より小さいサイズのiPadの研究開発を進めているということになる。なおWSJによれば、情報ソースの1人は、この新型iPadの解像度は現行のiPad 2と同等ということで、XGA (1,024×768)が見込まれるという。またサプライヤとしては台湾AU Optronics (AUO)と韓国LG Displayの2社の名前が挙がっているようだ。
タイミングからみて、これは3月での発表が噂される次期iPad (通称「iPad 3」)のことではないとみられるが、7~8インチのレンジのタブレットをAppleが開発中というのが本当であれば興味深い話だ。特に以前から、現行iPadとiPhone/iPod touchの中間のサイズのタブレット製品の噂は根強くあり、実際にSamsungが7インチのGALAXY Tabを発表し、関係者やユーザーから7インチ製品に対する意見がAppleに寄せられると、それを当時のCEOだったSteve Jobs氏が一蹴したというのは有名な話だ。
いずれにせよタブレットの市場は急拡大しており、iPadがほとんどを占めていた同市場のシェアはKindleを擁するAmazon.comなどの新勢力が勢いを持つようになり、ユーザーの利用シーンもベンダーの当初の思惑を超えてより広い範囲での活用が進んでいる。もし10インチ未満のサイズの需要があるのであれば、Appleもまたそれに応えなければいけないだろう。