女優の黒木瞳、真矢みき、木村多江が11日、東京・有楽町のスバル座で行われた映画『ウタヒメ 彼女たちのスモーク・オン・ザ・ウォーター』の初日舞台あいさつに出席した。
左から、真矢みき、黒木瞳 拡大画像を見る |
映画『ウタヒメ~』は、五十嵐貴久の小説『1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター』(双葉社刊)を映画化した作品で、アラフォーのリアルな女性たちを、ロックを通して描く大人のガールズムービー。家族や社会に認めてもらえず、ストレスを抱える主婦の美恵子(黒木)は、コンビニでパートを始めたことをきっかけに、同じく悩める3人の女性達とロックバンドを組むことに。猛特訓を開始した"ママさんロックバンド"は、高校のチャリティー・コンサートに出演することになるが――というストーリーで、18日から全国公開(有楽町スバル座で先行公開中)。
劇中では、黒木がリードギター、真矢がベース、木村がキーボード、しずちゃんこと南海キャンディーズの山崎静代がドラムを担当しており、3カ月間、ギターの練習をしていたという黒木は「みんなは楽しかったでしょ? 私は苦しかった。楽器が苦手なんだなと思いました」と振り返り、木村も「ピアノをやっていたので、ある程度は出来たんですが、ロックのノリが出せなくて……」と苦労した様子。ラストシーンでは無事に演奏出来たそうで、黒木は「諦めなくて良かった」と笑顔。真矢も「しずちゃんのスティックのカウントを聞いて、感無量だった」と話し、木村は「エキストラのお客さんが盛り上げてくれて。"まだバンドは続くんだ"と錯覚した」と感慨深げに語った。舞台あいさつには、星田良子監督と黒木の娘役を演じた栗咲寛子も出席し、星田監督は「撮影のオールアップで、4人がスタッフの為に演奏してくれたんです。本当に感動した」とエピソードを披露した。
イベント終了後、報道陣の取材に応じた黒木は、「移動中の車の中とかでも練習してましたね。みんな、どのくらいのレベルまで上達してるか分からなくて必死だった」と明かし、真矢は「ピアノやタップが苦手で、末端不器用だと思ってたけど非常に楽しかった」と満足げ。「撮影が終わった後も、『バンドやろうよ!』って言ったんですが、しずちゃんしか乗り気じゃなくて……。2人でやろうかな」と"ロックバンド"にハマってしまった様子。バンドを引っ張っていたというしずちゃんは、ボクシング全日本女子選手権・ミドル級決勝の試合中で、黒木は「ボクシングとドラムのリズム感は相乗効果があると言ってた。毎朝、ニンニクや生姜、野菜を蒸したものを食べてて、体づくりをしっかりやってましたね。姉心というか、身内みたいにドキドキする」と話すと、木村も「すごくやさしい子なので、緊張してると思う」とやきもき。取材終了後、しずちゃん優勝との結果を受けて、黒木は「オリンピックに一歩近づきましたね。大変だったろうけどお疲れ様」と祝福のメッセージを寄せた。