昨年の「CP+2011」では、あまり大きな発表がなく地味なイメージだったニコンブースだが、今年の「CP+2012」はフラッグシップモデルの「ニコン D4」をはじめとする新製品ラッシュで非常に賑わっている。

フラッグシップモデル「ニコン D4」と36.3メガピクセルが注目のFX機「ニコン D800」は「CP+2012」全体でみても非常に注目度が高いモデルだ

まず1月のCESで先行発表されていたフラッグシップモデルであるD4。まだ店頭では予約のみで実機に触れるのはこれが始めてという人も多く、注目を集めていた。16.2メガピクセル FXフォーマットでISO12800までを常用感度とする本機はD3xの正統進化モデルだ。 そしてやはり今回最注目の製品は、発表されたばかりのD800。フルサイズ中級機は画素数だけならD4を上回る36.3メガピクセルの超解像度。どっしりしたボディはさすがの風格だ。画像処理エンジンにEXPEED 3を搭載して最高ISO6400まで常用可能だ。D4に続いてフルHDのDムービーに対応している。またD800からローパスフィルタを無効にしたD800Eも同時に発表されているが、ロゴが変わる程度で見た目などは変わらないようだ。

タッチ&トライコーナーでは係員と対面でD4、D800の説明を受けられるとあって非常に人気が高い。ステージではD4、D800を使った撮影も体験できる(画像の持ち帰りは不可)

D4とD800のタッチ&トライコーナーは非常に人気があり、プレスや招待客のみが先行して入れるプレミアムタイムにもかかわらず30分待ち、一般入場が始まってからは1時間以上の待ち時間と、製品に対する期待感が伺える。同機を使ってモデルを撮影できるタッチ&トライステージも長蛇の列だ。

ニコンは今回、コンパクトカメラ COOLPIXのラインナップも一新した。どのモデルも1600万画素のCMOSを採用しており、GPS搭載やタッチパネル採用、ズームレンズ搭載など趣向を凝らした展開だ。

S9300は18倍ズームでは世界最薄。GPSで撮影ポイントを記録したり、フルHDの動画撮影が魅力だ。S6300もフルHD動画撮影が可能な10倍ズーム

Sシリーズは4機種。まず4.5-81.0mm(35mm換算で25-450mm)の18倍ズームを搭載した世界最薄モデルのS9300。GPS連動、フルHD動画の撮影も可能だ。S6300は4.5-45.0mm(25-250mm)の10倍ズーム搭載モデル。こちらもフルHD動画の撮影が可能。

S4300とS3300の違いはタッチパネルとカラー展開で他は同じだ

S4300はタッチパネルを採用した機種で、4.6-27.6mm(26-156mm)の6倍ズーム。操作性が向上し、5色カラー展開は女性に人気が出そうだ。タッチパネルを採用しないS3300もある。

大口径のレンズで42倍ズーム、GPS搭載がポイントのP510。バリアングル液晶も使いやすい。P310はおしゃれなボディデザインも特徴だ

PシリーズはP510とP310の2機種。4.3-180mm(24-1,000mm)の42倍ズームを搭載したCOOLPIX P510はGPS搭載、バリアングル液晶も備えた上級機種だ。フルHDの動画撮影にも対応している。P310はズームこそ4.2倍だが、f1.8という明るいレンズでISO6400の高感度がポイント。

L810は単3形電池4本、L26は単3形電池2本で駆動するのが特徴

単3形電池対応のCOOLPIX L810、L26も登場。L810は4.0-104mm(22.5-585mm)の26倍ズーム。720pの動画対応やマクロモードなどがポイントだ。L26は最廉価版モデルだが、1610万画素、5倍ズーム、720p動画対応と機能は十分だ。

とにかく今年のニコンブースは元気がいいという印象だ。コンデジのラインナップ一新は入門者に、D4、D800は中、上級者に対してアピール度も高く、幅広い層から注目を集めている。特にタッチ&トライコーナーは長い待ち時間が予想されるので、希望者は入場と同時に直行することをオススメする。

(写真:蒼井蛍)

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