「CP+2012」の注目ブースの1つが富士フイルムブースだ。昨年から展開されている「X」シリーズの最新モデルで、レンズ交換式デジタルカメラ「FUJIFILM X-Pro1」がつい先日発表されたことがその理由だ。評判の良い「X」シリーズのレンズ交換対応機で、かつまだ発売前ということもあって、その質感や操作感を試したいというユーザーもがタッチ&トライコーナーに1時間以上の長蛇の列を作っていた。
単体でみるとコンパクトにまとまっているX-PRo1は意外と大きい。手に持った感じで大きさが分かるだろうか |
アナログ間隔で操作できるダイヤルや明るいレンズなどポイントは多い。Mマウントアダプターが登場すれば、ライカユーザーへの需要も見込めそうだ |
APS-Cサイズの有効1,630万画素X-Trans CMOSセンサーは、新開発のカラーフィルターを採用して解像度の高い画質を実現。Xマウントのレンズも18mm F2、35mm F1.4、60mm F2.4 Macroと3本が同時発売される。参考展示ながらMマウントアダプターもあり、どの層をターゲットに置いているかがよく分かる展開だ。
実際に触ってみた感想は、まず「意外と大きい」。ちょっとしたデジタル一眼とあまり変わらないサイズになっており、「X」シリーズの大きさやミラーレス一眼の大きさを想像していると期待を裏切られるはずだ。ボディの質感も良く、高級機であることを感じさせる。シャッタースピードとモードダイアル、露出補正ダイヤルなどが配されており、アナログっぽい操作が可能だ。実際にシャッターを切ってみると、撮影画像の保存にちょっと時間がかかる感じがした。まだ発売前ということもあるかもしれないが、そもそも一眼レフなどとは一線を画す製品ということもあるのだろう。軽快に使う"街撮りカメラ"ではなく、アーティスティックな方向を追求したい高級機というイメージだ。
ブースでは他にコンパクトカメラ「FinePix」シリーズの最新機種も展示している。ポイントはさらに進化したEXR CMOSセンサーで、ノイズを従来比30%減に成功している。
光学30倍ズームでISO12800の高感度、バリアングル液晶が特徴の「FinePix HS30EXR」 |
「FinePix S4500」も光学30倍ズーム機。1,400万画素CCD搭載機で、単3形電池での動作に対応している |
「X」シリーズ中心のブース展開で、「X」シリーズの人気の高さが窺える内容だった。限定10,000台発売の「FUJIFILM X100 BLACK」など注目の機種も見ることができる。一眼レフ機とは違う「撮る愉しさ」を追求したいなら今週末に一度触ってみてはいかがだろうか。
(写真:蒼井蛍)