ウィリアム・シェイクスピア原作の悲劇『コリオレイナス』を、現代を舞台に映画化した『英雄の証明』が2月25日(土)に全国で公開される。本作品の脚本・製作は『グラディエーター』『ラストサムライ』などに携わったジョン・ローガンが担当し、『ハリー・ポッター』シリーズではヴォルデモート卿を演じたレイフ・ファインズが主演と監督を兼任している。さらに、『300 <スリーハンドレッド>』のジェラルド・バトラー、『ボーン』シリーズのブライアン・コックスなどの実力派が起用され、豪華なキャスト陣が400年前の歴史的作品に挑む。
ローマ侵略を狙う国のリーダー、オーフィディアス(ジェラルド・バトラー)は国民を守るため、幾度となく戦いを繰り返していたが、ローマの独裁者コリオレイナス(レイフ・ファインズ)を打ち負かせずにいた。着実に権力を掌中に収めつつあったコリオレイナスだが、彼の独裁性に危機を感じた護民官の策略により、暴徒と化した国民に飲み込まれていく。もはや、彼の味方は政治的野心溢れる母親・ヴォルムニア(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)、ただ彼の無事を祈る美しい妻・ヴァージリア(ジェシカ・チャステイン)、そして政治家の師と仰ぐメニーニアス(ブライアン・コックス)だけであった。彼らの助けも虚しく、ついには国を追放されてしまう。ローマに絶望し、国を後にしたコリオレイナスは宿敵オーフィディアスの下へ向かう。
本作品は『ハリー・ポッター』シリーズでお馴染みのヴォルデモート卿を演じたレイフ・ファインズの初監督作品ということで、公開前から話題が集まっている。また、本作だけでなく、今年はさまざまな業界でシェイクスピア作品が多く見られる。『英雄の証明』を皮切りに、4月2日(月)より公演が始まる蜷川幸雄演出の舞台『シンベリン』は、シェイクスピアの戯曲を題材にしており、阿部寛、大竹しのぶが主演し、窪塚洋介、勝村政信らも出演。また、4月29日(日)には佐藤健、石原さとみ主演の舞台『ロミオとジュリエット』の公演。その他にも週刊漫画誌『ビッグコミックスピリッツ』では、ハロルド作石原作『7人のシェイクスピア』が連載中だ。
シェイクスピアほど有名な劇作家もいないが、実際に作品に目を通したことのある方は少ないのではないだろうか。この機会に触れてみるのも良いかもしれない。
『英雄の証明』
- 監督:レイフ・ファインズ
- 脚本・製作:ジョン・ローガン
- 撮影:バリー・アクロイド
- 原作:ウィリアム・シェイクスピア
- 出演:レイフ・ファインズ、ジェラルド・バトラー、ブライアン・コックス、ヴァネッサ・レッドグレイヴ、ジェシカ・チャステイン
- 時間:123分間
『英雄の証明』は2012年2月25日(土)、丸の内ルーブルほか全国ロードショー。配給はプレシディオ。
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