カシオ計算機は10日、高精細カラー液晶を搭載し、グラフや数式、表、図形などの表示が可能なグラフ関数電卓「fx-CG20」を発表した。発売は3月2日。価格はオープンで、想定市場価格は25,000円前後。
「fx-CG20」は、数式やグラフ、表などの表示が可能な関数電卓。関数電卓としては、業界最高となる384×216ドット、 65,000色表示の液晶を搭載する。関数のグラフや円グラフ、ヒストグラムなどのグラフのカラー化や、グラフのグリッド線やトレース時の座標値表示、数式の括弧の色分けなど、カラー画面を生かした表示が可能。
噴水の放物線や風力発電機の羽根の運動を捉えた連続画像などを収録。また、写真上に自らプロットした点を元にしたグラフの作成が行える「ピクチャープロット」機能を搭載。これにより身近な事象と関数を結びつけることができ、数学への興味を高めるという。
本体サイズは、 約W89.5×D188.5×H20.6mm。重量は230g。単4形電池4本で動作し、連続表示時間は通常の利用でアルカリ乾電池利用の場合は約250時間、ニッケル水素電池利用の場合は約150時間だ(Run-Matrixモードにおいて、明るさ「3」で表示後30秒で暗くなる設定でカーソルを点滅させた場合)。
同社によると近年、アジアを中心とした海外では理系教育への関心の高まりから、関数電卓の需要が拡大しているという。関数電卓のシミュレートソフトを使うなど、ICTを活用した授業の増加や、高校卒業試験や大学入試に一般の電卓や関数電卓の持込が認められている国も増えているという。
国内では、海外に比べると関数電卓は一般化しているとはいえないが、高等専門学校(高専)や大学では授業や実験などで、関数電卓が用いられている。また、今後の中学校や高校の学習指導要領に、統計学の採用が見込まれることから、市場の拡大が予想されるという。