リコーは2日、ユニット交換式カメラシステム「GXR」専用の拡張ユニット「RICOH LENS A16 24-85mm F3.5-5.5」を発表した。発売は3月下旬を予定しており、価格はオープン。推定市場価格は60,000円前後。
APS-Cサイズ(23.6×15.7mm)のCMOSセンサーと、焦点距離24~85mm相当(35mmフィルム換算時)の光学3.5倍ズームレンズを搭載する拡張ユニット。CMOSセンサーの有効画素数は1,620万画素で、センサーサイズと合わせて解像感のある画像を撮影できる。なお、動画の記録画素数は最大1,280×720ドットだ。
新たに、ダイナミックレンジ補正機能を搭載した。これにより、逆光や明暗差の大きな撮影環境下でも領域ごとに補正を行うことが可能となり、ハイライト部の白とびや暗部の黒つぶれを低減している。また、設定しておいたISO感度を基準に、±1/3EVステップで撮影するISOブラケットにも対応した。シーンモードには「クロスプロセス」と「ハイコントラスト白黒」を追加し、一風変わった写真を撮影可能だ。クロスプロセスは、通常と異なる色調で撮影するモードで、ベーシック、マゼンタ、イエローの3つの種類からベースとなる色を選べる。ハイコントラスト白黒は、通常の白黒写真よりコントラストを強調するモードで、ざらつきのある印象の写真を撮影可能だ。
操作面では、水平のみならずアオリ方向(前後)の傾き検知にも対応する電子水準器や、撮影条件維持機能なども追加。撮影条件維持機能は、撮影後にレリーズを解除せずシャッターボタン半押しにしたままにすると、撮影条件(フォーカス、絞り、シャッター速度、ISO感度、ホワイトバランス)を維持して次の撮影が行えるもの。また、RAW形式に関してはJPEG画像との同時保存以外に、RAW形式のみの記録が行えるようになった。
その他の主な仕様は、レンズの開放F値がF3.5~F5.5、対応感度がISO200~ISO3200、シャッタースピードが1/3,200~180秒(動画は1/2,000~1/30秒)。CIPA準拠の撮影可能枚数は約400枚(GXR付属バッテリー「DB-90」を使用した場合)、サイズは本製品のみでW71.4×93.3×H70.5mm、GXRに装着した状態でW113.9×D98.5×H74.7mm、重量は本製品のみで約350g、カメラに装着した状態で約550g(バッテリーとSDカードを含む)となっている。
なお、本製品と同時に専用の自動開閉キャップ「LC-3」や、レンズフード「LH-2」、携行時にGXRごと保護するラッピングシート「WS-1」も発表されている。LC-3はレンズ鏡胴の沈胴・繰り出しに応じてキャップが自動で開閉するもので、キャップ着脱の手間を省いてくれるものだ。いずれも市場価格は2,000円前後になるものと思われる。