現場で指揮を執る井筒和幸監督

作家・高村薫のデビュー作にして、日本推理サスペンス大賞受賞の犯罪小説『黄金を抱いて翔べ』(新潮文庫)の映画化が決定した。脚本・監督を務めるのは井筒和幸。主演には妻夫木聡が起用され、その他にも浅野忠信、桐谷健太、溝端淳平、チャンミン、西田敏行などの豪華なメンバーとなっている。全国公開は2012年11月の予定だ。

『黄金を抱いて翔べ』は大阪の街を舞台に繰り広げられる金塊強奪作戦、そして金塊に魅せられた男たちを描いたエンタテインメント作品だ。過激派や犯罪者相手の調達屋などをしてきた幸田(妻夫木聡)は、大学時代からの友人・北川(浅野忠信)から、住田銀行本店地下にある15億円の金塊強奪計画を持ちかけられる。北川がメンバーに選んだのは銀行システムエンジニアの野田(桐谷健太)、自称工学部留学生で国家スパイの裏の顔を持つモモ(チャンミン)。さらに、北川の弟・春樹(溝端淳平)、元エレベーター技師の爺ちゃん(西田敏行)が仲間に加わり、大阪の街でしたたかに生きる6人の男たちが企む、大胆不敵な計画がスタートする。

「札束の方が嵩が少なくて実入りがいいのに」
「福沢諭吉だったらやる気はない。金塊だから、やるのさ」

という作中のセリフからも窺えるように、本作における金塊とは単なる金銭的な意味合いだけではなく、"男たちが命を賭して勝ち取りたい何か"の例えとなっている。ハードボイルドな内容の映画が期待できそうだ。

本作品は大阪を舞台に繰り広げられるエンターテインメイント映画となっている

  • 監督 : 井筒和幸
  • 脚本 : 吉田康弘、井筒和幸
  • 原作 : 『黄金を抱いて翔べ』高村薫著(新潮文庫)
  • 出演 : 妻夫木聡、浅野忠信、桐谷健太、溝端淳平、チャンミン(東方神起)、西田敏行
  • 製作 : エイベックス・エンタテインメントほか

『黄金を抱いて翔べ』は2012年11月公開。配給は松竹。

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