米Hewlett-Packard (HP)は1月25日 (現地時間)、モバイル機器向けソフトウエアプラットフォーム「webOS」のソースコードを公開するプロジェクトのロードマップを明らかにした。アプリケーション開発ツールを皮切りに、コアアプリケーションなどを公開し、2012年9月に最初のオープンソース化を完了させることを目指す。
webOSと関連するプログラムはすべて、Apache License (Version 2.0)のもとで公開される。HPはまず、25日にアプリケーションフレームワーク「Enyo」のソースコードを公開し、また同ツールの新版「Enyo 2.0」をリリースした。Enyo 1.0はwebOS搭載デバイスで動作するアプリケーションを記述するためのシンプルツールだったが、バージョン2.0は「Write once, Run anywhere (一度プログラムを書けば、どのような環境でも動作する)」を実現するようなツールに拡張された。webOSだけではなく、iOSやAndroid、Internet Explorer、Firefoxなど、幅広いモバイルプラットフォームやWebブラウザをサポートするアプリケーションを構築できる。
2月から7月にかけてEnyoをバージョン2.2まで上げると共に、メールやカレンダーなどのコアアプリからLinuxカーネルまで、様々なwebOSの要素のソースコードを公開する。そして8月に「Open webOS Beta」、9月に「Open webOS 1.0」をリリースする計画だ。
webOSのオープンソース化を完了させるまでの計画について、HPの最高戦略責任者 (Chief Strategy Officer)であるBill Veghte氏は「プラットフォーム開発を加速させ、プラットフォームのメリットをwebアプリケーションのエコシステム全体に届けるのが我々の目標であり、その実現に向けて極めて重要なステップになる」と語っている。