お笑いタレントの板尾創路が5日、東京・リブロ渋谷店で行われた映画『月光ノ仮面』ノベライズ小説(発売中 1,300円 ワニブックス刊)の出版記念サイン会を行った。
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サイン会に訪れたファンと笑顔で握手を交わした板尾は、「小説は表現の仕方も違うし、内容も細かく書いてあるので、映画を観た後に小説を読んだりして楽しめる」とPRした。映画『月光ノ仮面』は、板尾が監督・脚本・主演を務める作品の第2弾。要領は分かってきたと話す板尾は、「テレビ局が入ってると"こういう風にしてくれ"と指導が入るけど、吉本からも予算以外一切何も言われなくて。脚本もキャストも全部自分で決めて、100%僕のやりたいことで成立してる映画。こんな幸せなことはない」と感慨深げに語った。
前作の『板尾創路の脱獄王』(2010年)同様、舞台は昭和初期だが、「戦後間もなくで、完成されていないような街並みだったり、西洋と東洋が混じってる感じが好き。ドラマチックなことが起こりやすいので、創作意欲が湧きます」と監督の顔を覗かせ、「最初にラストシーンが思い浮かんで、その後に前のストーリーを作っていった。準備を徹底的にやって、3週間で撮ったんですよ」と明かした。また、石原さとみや浅野忠信らキャスト陣については、「やって頂いて有難い。本当に役柄そのものズバリで、僕のイメージしてたものが撮れました」と満足げに語っていた。
板尾は「映画が成功したら、いい1年のスタートがきれるかな。年末から全然休みがなくて、2、3日温泉にでも行きたい」と少々お疲れの様子だったが、「落語も物語にリンクしてるので、落語ファンの方も楽しめる。不思議な三角関係も見どころ。是非、劇場で観て欲しい。お客さんが入れば入る程、ちょっとずつ僕の懐にも入ってくるんで(笑)」と笑顔で作品をアピールした。また、4日に吉本興業の大﨑洋社長が、島田紳助さんの復帰を望む発言をしたことについては、「僕も全く同じ気持ち。吉本のタレントはみんなそう思ってると思う。どういう形にしろ、また一緒にお仕事が出来たら。帰って来て頂きたいと思ってます」とキッパリと語っていた。
映画『月光ノ仮面』は、昭和22年、戦死したと伝えられていた落語家の男(板尾)が、突然帰郷するが、一切の記憶はなく顔面の大半が包帯で覆われ、かつての面影はない。弥生(石原)は、"粗忽長屋"を虚ろに呟くだけの男を、かつての婚約者であると信じて支えるが、もう1人の男=岡本太郎(浅野)が帰郷し、3人に衝撃の運命が襲いかかる――というストーリー。映画は14日より全国公開。