女性が安心して使える腕時計

― 新たに"秒針位置自動補正機能"も備わっていますね。

小島「"使いやすさ"だけではなく、女性が「安心して使える時計」を目指した時に、やはり複雑な操作は極力ないほうが良いと思い、今回のモデルからこの機能を搭載しました。

クオーツ時計の針は磁石の性質を利用したモーターを利用しています。そのため、外部から強い磁気を受けると針がずれてしまい、正しい時刻を表示できない場合があります。ハンドバックの留め金など、身の回りには磁気を持っているものが意外に多いもので、気づかないうちに正しい時刻を表示できない場合があります。その場合でも、秒針の位置を自動で検知して修正してくれるんです。」

― それはありがたいですね。他に「安心して」使える点として、どのようなものがありますか?

小島「従来のボタンタイプをやめて、新たに開発した小型のリューズを採用しました。「ボタンを押す」から「リューズを回す」ものへと回帰してみたのです。女性が使いやすいであろう、シンプルな操作性へとシフトしました。」

アナログフェイスには回すリューズが似合います

― アナログとデジタルの融合ですね! SHEENにはこうした女性的な感性が随所に詰まっていますが、やはり女性の開発者もいらっしゃるのですか?

小島「やはり男性の割合が多いのですが、女性の開発者もかなりSHEENに携わっています。実際にプログラムを作ったのは女性ですし、彼女たちならではの意見や感性がこの商品には反映されています。開発部隊だけでなく、社内の女性にもアンケートを取ったり、実際に使ってもらったりして、色々な意見をフィードバックしてもらいました。」

― 開発期間はどのくらいかかったのですか?

小島「試作期間も含めると、だいたい3年です。通常の腕時計よりも、かなりの時間を費やしました。」

― 完成したときはどんな気持ちでしたか?

小島「もちろん、本当に嬉しかったですね。そして、今こうして商品が宣伝されていたり、店頭に並んでいたりするのを目にすると、改めて喜びが湧き上がってきます。関わったメンバーそれぞれが目標を持って、それを克服するべく開発に取り組めた。これは本当に良い体験だったと思います。」

― 今後の目標や展望を教えてください!

小島「今回、試行錯誤をして、我々が目指した製品を開発することができましたが、自分の中ではまだまだ完璧ではないんです。今後もより魅力的な商品作りをしていくために、お客様や社内の声に常に耳を傾けて、次のテーマへ真摯に取り組んでいきたいと思います。」

― ありがとうございました。これからの新たな挑戦、期待しています!

繊細で凛とした「SHEEN」の小さなボディには、開発者の甚大な努力と想いがこめられていました。この時計の更なる魅力にせまるべく、次回は、カシオ計算機の営業担当の方に、SHEENのデザイン面、そして「スマート&エレガンス」な使い方について、お話をうかがいたいと思います。乞うご期待!

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