日本マイクロソフトと日本交通は13日、スマートフォン向けのタクシー配車サービスで提携し、マイクロソフトのWindows Azure Platform上で「全国タクシー配車」サービスを提供する。日本交通は、全国13グループのタクシー会社と協業し、10地域でサービスを展開する。Android/iOSに対応するアプリを提供し、今週中にもWindows Phone版アプリも提供する。アプリの利用は無料で、配車の際には、配車料金など、通常のタクシー利用の料金が必要になる。
今回の協業では、東京23区を中心にカバーする日本交通3,200台のタクシーに加え、札幌市のSKタクシーグループ(605台)、東京23区などの荏原交通(324台)、多摩、埼玉、京浜地区の三和交通(413台)、名古屋市の名鉄タクシーホールディングス(974台)、京都市・京都府南部のヤサカタクシー(1,179台)、大阪市などの国際興業大阪(620台)、岡山市の両備グループ(440台)、福岡市の福交タクシー無線グループ(660台)などといったタクシーグループが連携し、全国タクシー台数約20万台のうちの4%、8,595台をカバーする。
今回の「全国タクシー配車」サービスは、スマートフォン用のアプリから利用する。タクシーを利用したい場合、ユーザーはアプリを起動して初回起動時に名前と電話番号を入力して、現在地付近の地図が出るので、タクシーを呼びたい場所を指定して、指定のタクシー会社を選択すれば、近くにいるタクシーがすぐに配車される、という仕組みとなっている。
全国タクシー配車のアプリ。起動すると、初回起動時のみ、名前と電話番号を登録する。これは配車時に運転手が名前を確認し、配車場所で見つけられないときの連絡のため |
現在地付近の地図が出るので、配車場所をドラッグで指定する。複数のタクシー会社が選べる場合は選択する |
サービス非提供エリアでは、その付近のタクシー会社の電話番号が出るので、そこから電話配車が可能。こうしたエリアでもサービス提供するのが目標だ |
料金検索で、目的地までのだいたいの料金を検索できる。この画面からすぐに配車予約も可能 |
こうしたシステムをAzure上にクラウドサービスとして構築。日本交通のグループが開発したシステムに各地域のタクシーグループが接続し、初期費用と1台配車あたりの手数料を徴収する形になっており、タクシー会社自身がシステムを構築する手間がなく、維持管理も不要となることから、従来の配車システムに対して「1/10以下のコストになる」と日本交通の川鍋一朗社長は強調する。