エステーは7日、首都大学東京と共同で、2011年10月から発売した家庭用放射線測定器「エアカウンター」と"後継機種"である量産タイプの「エアカウンターS」の購入者(ユーザー)へのサービスとして、ユーザーから専用サイトに自身で測定した放射線量の結果や測定場所を送信することで、これら各地域から集まった放射線の測定情報をネット上の地図で確認できる「エアカウンターリポート」を、2012年1月10日から展開すると発表した。
「エアカウンターリポート」は、「エアカウンター」もしくは「エアカウンターS」を購入したユーザーがカメラ付きGPS携帯電話を利用して、放射線量の測定結果や測定場所、測定場所の画像を送信することで、その情報をウェザーニューズが構築したシステムで集計し、専用サイト上の地図に反映するシステム。
各ユーザーがこの専用サイトにおいて情報を確認することができるため、自らが測定した結果だけでなく、近隣や外出先などの放射線量の状況を携帯電話やパソコンでチェックすることができる。
各ユーザーは製品(電池収納部分)に記載されているシリアルナンバー、GPS携帯電話での位置情報(測定場所)、測定結果、フリーコメント、具体的な測定場所を特定するために携帯電話のカメラで撮影した画像、天気などの必要事項を入れて送信する。
フリーコメントでは、測定内容についての評価、放射線に対する疑問、あるいは質問などを入れることで、内容によっては首都大学東京の放射線安全管理学の専門家が回答し、メールで送信する。
エステーでは、この「エアカウンターリポート」を、「エアカウンター」を共同開発した首都大学東京の人間健康科学研究科放射線科学域の教授である福士政広氏と連携し展開する。同社は、「こうした各地の放射線データを収集することは、生活者が不安を感じている放射線の分布や放射線量などの現状を把握するとともに、学術的にも大きな意義があるものと位置づけている」としている。
(※「エアカウンターリポート」は放射線量を予報するものではない)