Operaは12月6日、デスクトップブラウザの新版「Opera 11.60」(開発コードネーム:Tunny)の提供を開始した。レンダリングエンジンやアドレス欄が改良され、またメールクライアントに新レイアウトやメッセージの自動グループ化など多数の改善が施された。
レンダリングエンジンがOpera Presto 2.10 (Presto/2.10.229)にバージョンアップし、ページの読み込みやブラウジング時の安定性が全体的に向上した。またWebサイトの互換性も向上している。コードの不整合の統一を手助けする新しいHTML5パーサ・アルゴリズムを採用し、ECMAScript 5.1をサポート。XMLHttpRequest Level 2、HTML5 MicrodataのDOM API、HTML5のカスタムスキーマおよびコンテンツハンドラー、CSS3のradial-gradientおよびrepeated-radial-gradientなどに対応する。
改良されたアドレス欄では右端のスター印をクリックしてスター・メニューを呼び出すことで、表示中のWebページを容易にブックマークまたはSpeed Dialへ追加できる。
新しいメールクライアントは、メール・ツールバーやアイコンがシンプルでクリーンなデザインに変更された。デフォルトで左側にメッセージリスト、右側にメッセージが表示される。メッセージ上での右クリック操作や、ヘッダのピン・アイコンをクリックすることでメッセージを"ピン"できる。これはIMAP/Flagged機能に対応しており、他のIMAPクライアントのスターやフラッグなどと互換性がある。メッセージは自動的に日付でグループ化され、受信箱で見分けやすくなった。ユーザーの任意で、未読ステータスやピンなど別の条件でグループ化し直したり、グループ化を解除することも可能だ。
Operaの次のバージョンアップは、ハードウエア・アクセラレーションを幅広くサポートするOpera 12へのメジャーバージョン・アップになる見通しで、レンダリング能力の大幅な向上が期待されている。