俳優の三浦友和が3日、東京・丸の内ピカデリーで行われた映画『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』初日舞台あいさつに、共演の余貴美子、小池栄子、中尾明慶、吉行和子、蔵方政俊監督らと登壇した。

左から、三浦貴大、中尾明慶、余貴美子、三浦友和、小池栄子、吉行和子 拡大画像を見る

舞台あいさつ終盤に前作で俳優デビューした三浦の次男・貴大が電車のブレーキハンドルを持ってサプライズ登場すると、事前に何も聞かされていなかった三浦は目が点状態。ブレーキハンドルを照れくさそうに受け取ると「もっと違った形で初共演したかったよ。テレビにも映っちゃうからな。でもありがとう」と赤面しながらも嬉しそうで、一方の貴大は照れ笑いを浮かべながら「……すいません」と恐縮しきりだった。

同作は、人生を鉄道になぞらえて描く『RAILWAYS』シリーズ第2弾。雄大な北アルプスを望む富山を舞台に、定年を間近に控える富山地方鉄道の運転士・徹(三浦)とその妻・佐和子(余)が年を重ねてこそ感じる迷いや焦り、喜びと幸せを経て、夫婦としての改めて絆を深めていく物語だ。

三浦は「この映画は3月12日、大震災直後にクランクインしました。その重い気持ちを引きずりながら撮影に臨む中で、人間にとって何が大切か幸せの価値観が変わりました」と振り返り、「その思いが作品に反映されていて、皆さんの心に届いたと信じています」と初日への喜びを語った。そんな父に対して、前作を代表して参加した貴大は「ここに来られて凄く嬉しい。初日ということで本当におめでとうございます」と労いの言葉を掛けた。

また本作のサブタイトルにちなんで、キャストたちが駅の伝言板に見立てたメッセージボードに大切な人への言葉を綴り、「富山!!ありがとう!!」と記した三浦は「ありがとうという言葉はシンプルで当たり前の言葉だけれど、夫婦の間でも言わない言葉。この後に続くのはこれからもよろしくということ」と思いを語った。そのほか中尾はマネージャーやスタッフに宛てて「この映画へのチャンスをくれてありがとう」と書くも、「でもチャンスを掴んだのは僕なので」と本音が飛び出し、笑いを誘っていた。

映画『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』は全国公開中。