いよいよ3日より一般公開が始まる「第42回東京モーターショー2011」。本誌はこれまで2回にわたり、トヨタ、ダイハツ、ホンダ、スズキ、三菱の出品ラインナップを取り上げてきた。ここでは東京ビッグサイトの東1~3ホールにブースを置く日産、マツダ、スバルについて紹介したい。
男性的力強さが研ぎ澄まされた「マツダ 雄(TAKERI)」
「環境の先にある、走る歓びを。」をテーマに出展したマツダのブースで、とくに強いインパクトを与えたのが、世界初公開のコンセプトモデルの「マツダ 雄(TAKERI)」。新デザインテーマの「魂動(こどう)」を表現した「マツダ 靭(しなり)」を受け継ぎ、男性的な力強さが研ぎ澄まされたデザインに。一目見ただけで「かっこいい!」と言いたくなるくらい、見る者を魅了するモデルに仕上がっている。
同モデルでは走りと環境性能を飛躍的に向上させるSKYACTIV技術を全面的に採用し、新世代クリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」を搭載。マツダ独自の減速エネルギー回生システム「i-ELOOP」で実用燃費の向上も期待されている。
マツダのブースでは、新型クロスオーバーSUV「マツダ CX-5」も日本初公開。こちらも「魂動」デザインに基づいた躍動感あふれるデザインとなった。市販モデルでは初めて、SKYACTIV技術を全面的に導入したのも話題に。同モデルは来春の国内市場導入を予定している。
スバルは"革新的"スポーツワゴン&"超低重心"スポーツカーで勝負
マツダと同様、躍動感あふれるデザインのモデルを公開しているのがスバル(富士重工業)だ。
参考出品モデルの「SUBARU ADVANCED TOURER CONCEPT」は、スポーツワゴンながら斬新なエクステリアデザインとなり、スバルの独創技術・シンメトリカルAWDも進化。まさに「革新的スポーツツアラー」と呼ぶにふさわしい仕上がりとなった。
同じく参考出品モデルの「SUBARU BRZ」は、トヨタと共同開発を進める水平対向エンジンをより低い位置に搭載し、スポーツカーらしい「超低重心パッケージング」を実現させている。
さらに、12月20日に発売される第4世代の新型インプレッサ「IMPREZA SPORT(5ドア車)」と「IMPREZA G4(4ドア車)」も展示。インプレッサらしいスタイリッシュでスポーティなデザインはそのままに、時代に合った環境・安全性能を備えた"上質なグローバルカー"となった。
日産からは"かわいい"デザインのコンセプトカーが
マツダやスバルとは対照的に、日産は「PIVO 3」「TOWNPOD」に代表されるような、どことなくユーモラスでかわいらしいデザインのコンセプトカーをそろえてきた。
同社の考える「スマートシティ」(エネルギーの安定供給と環境への負荷軽減を実現した次世代の都市)で活躍する都会派スマートEVとして開発されたのが「PIVO 3」だ。
全長3mに満たないコンパクトなボディとなり、「スマートシティ」で想定される駐車場「オートメーテッド・バレーパーキング」にも対応。ドライバーが降車すると自動的に駐車場へ走行して充電を行うほか、携帯電話やスマートフォンで車寄せまで呼ぶこともできるという。
動物を思わせるデザインとなった「TOWNPOD」は、これまでの概念にとらわれない新世代の起業家をイメージし、乗用車の快適性と商用車の実用性を両立させたEVに。ドライバーの忙しい1日を応援すべく、スマートフォンと自動連携するタッチスクリーン・ディスプレイも搭載している。
日産のブースでは他にも、日産スポーツカーの伝統を継承しつつ、EVならではのパッケージとなった「ESFLOW」、ニスモのノウハウが反映されたコンセプトカー「JUKE NISMO CONCEPT」「LEAF NISMO CONCEPT」「NISSAN LEAF NISMO RC」などが公開されていた。