ソニーとフェリカポケットマーケティングは30日、IC乗車券「Suica(スイカ)」及び「PASMO(パスモ)」に搭載されている「FeliCaポケット」の仕組みを利用し、これらの乗車券に、ポイント・クーポン・スタンプラリー・地域通貨など、交通乗車券以外のさまざまなサービスを搭載可能にするための新たな事業を開始すると発表した。
ソニーは、Suicaを発行する東日本旅客鉄道(JR東日本)、東京モノレール、東京臨海高速鉄道の3社、及びPASMOを発行するパスモから、Suica/PASMOに搭載された「FeliCaポケット」の利用について許諾を受け、2011年12月1日から、フェリカポケットマーケティングを通じて、「FeliCaポケット」上でサービスを提供する事業者の募集を始める。
非接触ICカード技術FeliCa(フェリカ)のアプリケーションフォーマットである 「FeliCaポケット」は、カード内に"ポケット"と称する独立した複数の領域を持ち、1枚のカードにさまざまなサービスを集約できる仕組み。
今回の事業においてソニーは、サービスを提供する事業者に対し、代理店を通じて同カードに搭載された"ポケット"にサービスを登録するためのライセンスを販売する。
フェリカポケットマーケティングは、その最初の代理店となり、サービス事業者を開拓するとともに、「SuiPASタッチ」というソリューション名称で、サービスを実現するためのさまざまな仕組みを提供する。
これにより事業者は、関東圏を中心に多くのユーザーをもつSuica/PASMOを利用して、ポイント・クーポン・スタンプラリー・地域通貨など、民間や行政のさまざまなサービスを提供することができるようになるという。
ソニーおよびフェリカポケットマーケティングは、今回の事業によりFeliCaポケットを活用するサービスのすそ野を拡げるとともに、FeliCaを通じ、「かざすことによってより多くの利便性をユーザーに提供する環境を拡げ、新しい製品、サービス、ライフスタイルを創出していく」としている。