舞台上で号泣する岡田将生。その理由は……

映画『アントキノイノチ』の初日舞台挨拶が、19日、都内・丸の内ピカデリー1で行われ、キャストの岡田将生、榮倉奈々、原田泰造、松坂桃李と瀬々敬久監督が出席した。

主人公の杏平を演じた岡田は、「この作品が公開されてうれしいです」と笑顔で挨拶。瀬々監督は、登壇したキャストの印象に残ったセリフをそれぞれ紹介したが、岡田に関しては「おしりです」と一言。劇中でヌードを披露している岡田は「えー、まじすか!?」と苦笑いし、笑いを誘った。そんな瀬々監督が、「撮影中は、岡田君の笑顔と子供の様な無邪気さで、すごく助けられました。映画に対する想いを改めて気付かされたし、本当に心の温かい人だと思います。一緒にやってくれてありがとう」と、サプライズで岡田に宛てた感謝の手紙を声を詰まらせながら読むと、岡田はポロポロと号泣。続けて、「この作品で将生君と会えて良かった」(松坂)、「小学2年生みたいって言ってごめんね。もう大学生になったよ」(原田)、「また違う作品で出会えたら」(榮倉)と、それぞれ岡田に花束を手渡し抱き合うと、観客からは温かい拍手が贈られた。

榮倉奈々は岡田との再共演を希望

意外なところが印象に残ってしまった岡田

終始、感激で涙が止まらない岡田を横で観ていた榮倉もホロリ。涙を拭いながら「こんな岡田くんのピュアな温かい心が伝わると思います」と笑顔で語ると、岡田は「今日は控室で、みんながよそよそしくて……。こういうことかー。俺、ずっと泣いてばっかじゃん(笑)」と恥ずかしそうにしながらも、「家族やスタッフ、みんなに支えられました。撮影中に震災があって辛かったけど、命の大切さを伝えることが出来ると信じていました。皆さん、今日はありがとう」と、感謝の気持ちを語った。

左から原田泰造、松坂桃李、岡田将生、榮倉奈々、瀬々敬久監督

映画『アントキノイノチ』は、さだまさしの同名小説(幻冬舎文庫刊)を映画化したもので、第35回モントリオール世界映画祭でイノベーションアワードを受賞した作品。高校時代のある事件がきっかけで、心を閉ざしてしまった杏平(岡田)が「遺品整理業」という仕事を通して、ゆき(榮倉)と出会い、次第に心を通わせていくが、ゆきは衝撃的な過去を杏平に告げて、姿を消してしまう――というストーリー。心を閉ざす2人が、失われた命や遺されたモノに触れることで、生きる勇気を取り戻していく様を描いており、全国公開中。