既報の通りシャープとUQコミュニケーションズは16日、国内で初となるコンシューマ向けWiMAX内蔵タブレット「GALAPAGOS EB-A71GJ-B」の新製品発表会を行った。発売日は12月9日で、UQ WiMAXオンラインショップやMVNO事業者の家電量販店などで販売される。一括購入時の本体価格は59,800円(UQ 1Day利用のケース)。
同製品は7インチワイドTFT液晶(1024×600ドット)を搭載したタブレット端末。OSはAndroid 3.2を採用する。通信はモバイルWiMAX(IEEE802.16e-2005準拠)を搭載し、最大7台まで同時接続可能なテザリング機能に対応している。CPUはNVIDIA Tegra 2(デュアルコア)を搭載。
リアには約500万画素のAFカメラ(LEDフラッシュライト付き)、フロントには約200万画素のカメラを備える。説明員によるとバッテリー容量は3240mAh相当で、駆動時間は静止画表示時で約7.5時間、動画再生時で約6時間とのことだった。なお、フル充電は約2.5時間で完了する。そのほかWi-Fi(IEEE802.11b/g/n準拠(WPS対応))、GPS、Bluetooth 2.1+EDR準拠(Class 2)、加速度センサー、ジャイロセンサー、方位センサー、照度センサーなどに対応している。
販売価格は「WiMAX まとめてプラン」と「UQ Flat 年間パスポート」利用の場合、端末本体価格 4,800円+月々5,550円(登録月から2年間)。3年目以降は月々3,880円となる。また「UQ Flat 年間パスポート」利用の場合は、端末本体価格44,800円+月々3,880円となる。
発表会にはゲストとしてUQ コミュニケーションズ 代表取締役社長の野坂章雄氏が招かれた。登壇した同氏は、下り40Mbps/上り15.4Mbps(12月中旬から)の高速通信が制限なく利用できるWiMAXとGALAPAGOSが結び付くことで真のモバイル・クラウドサービスが実現できるとアピール。また、従来モバイルWi-Fiルーターを利用するケースではルーターと端末の2台持ちとなり煩雑だったが、GALAPAGOSを使えばより気軽で便利に高速インターネット通信が利用できるとその利便性を強調した。
今後の取り組みについて、シャープの執行役員 通信システム事業本部長の大畠昌巳氏は「現在、次世代液晶として開発しているIGZO液晶を搭載した複数モデルの端末の製品化を検討している」と述べた。また、コンテンツサービス事業の取り組みとしてはユーザーのニーズを取り入れ、GALAPAGOS STOREの更なる充実化を目指していくとした。2010年12月に電子書籍ストアサービス「TSUTAYA GALAPAGOS」としてスタートし9月30日に改名したGALAPAGOS STOREでは現在、約40,000冊のコンテンツを保有している。
質疑応答ではAndroid OS 4.xへの対応時期や、他社の廉価な同サイズタブレット機にどう対抗していくか、などの質問があがった。大畠氏はOSのバージョンアップについて「時期については明言できないが、前向きに検討していきたい」と回答。他社製品との競争については「市場での価格の差異は私の方からコメントできることではない」としながらも「充分競争力のある価格でお客様に提供できるのではないか」と述べ、WiMAX回線対応という強力な差別化要素がある本端末の販売について自信をのぞかせた。
また、本端末の販売ターゲット層に関して「ビジネスコンシューマー向けか」という質問があったが、これには「特定はしておらず、幅広い層に使って欲しい」と回答。通学途中の学生や、主婦、スマートフォンでは画面が小さいという年配の方などにも使いやすい端末を目指しているようで、「具体的な使い方・利用シーンについてはシャープからプロモーションをかけて提案していきたい」とのことだった。
関連記事
・UQ、シャープ製Androidタブレット「GALAPAGOS」発表 - WiMAX通信に対応 (2011年11月16日)