「せんたく便」は彦根市に本社を置くヨシハラによる全国宅配クリーニングサービス |
全国無料宅配クリーニングサービス「せんたく便」を愛用する筆者は、「せんたく便」の地元・滋賀県彦根市へ。"日帰り彦根の旅"がきっかけで生まれた「彦根トリビア」。
前回はB級グルメや鉄道などの話題を紹介したが、彦根といえばやはり彦根城と「ひこにゃん」は外せない。訪問当日、彦根城の天守前広場に「ひこにゃん」が登場するとのことで、筆者も見に行ってきた。
彦根トリビア(4) 彦根城は「リサイクルの城」だった
彦根の町が繁栄を始めたのは、豊臣秀吉の時代に石田三成が佐和山城主になってから。その後、関ヶ原の戦いの戦功で井伊直政が佐和山藩の藩主となった。彦根城の築城で、佐和山藩に代わり彦根藩が置かれた。彦根城が着工したのは1604(慶長9)年で、天守は2年足らずで完成した。
異なる様式の破風(はふ)を組み合わせた美しいつくりで、石垣は牛蒡積(ごぼうづみ)となり、一見粗雑ながらも強固なものになっている。
彦根城の天守は三階三重だが、後に建築材を調査した結果、もともと五階四重の旧天守を移築したことが判明している。『井伊年譜』にも、「天守は京極家の大津城の殿守也」とあり、大津城の天守を移築したものとみられている。
表門から天守への坂を上る途中にある天秤櫓も、長浜城大手門からの移築といわれる。さらに佐和山城、小谷城などの石垣や建造物が使われたとの話もあり、現代風に言えば「リサイクルの城」ということになりそうだ。それだけ急ピッチで工事しなければならない事情もあったのだろう。
天守の完成後も城郭の工事は続き、1622年頃に完成。「彦根35万石」といわれた彦根藩の礎になった。現在では姫路城、松本城、犬山城とともに"国宝四城"のひとつとなっている。
彦根トリビア(5) 「ひこにゃん」の別名は「モチ」
その彦根城が、2007年に築城400年を迎えたのにあたり、「国宝・彦根城築城400年祭」のキャラクターとして登場したのが「ひこにゃん」。
彦根藩2代藩主・井伊直孝を落雷から救ったといわれる"招き猫"と、井伊軍団のシンボル「赤備え」の兜を合体させて生まれた同キャラは、「ゆるキャラブーム」の先駆けに。10月21~22日に開催された「ゆるキャラまつり in 彦根 ~キグるミさみっと2011~」では、「ひこにゃん」のほか200体の「ゆるキャラ」が彦根に集結し、のべ7万8,000人もの人出を記録したという。
筆者が訪問した日も、彦根城の天守前広場にはたくさんの観光客が集まり、「ひこにゃん」の登場を待っていた。やがてスタッフに連れられ、「ひこにゃん」登場。スタッフが持つ紙袋には、「ひこにゃん」の写真とともに「もち」と描かれてあった。
「ひこにゃん」の別名が「モチ」というのは、ファンの間ではかなり有名らしい。「400th BLOG 実行委員会事務局日誌」でのスタッフの発言によれば、同ブログにて、「ひこにゃんのすす払いのニュースを見た友人が『何? あの餅みたいなの』と言っていた」とのコメントがあり、それを見て「使える!」と思ったのがきっかけだそう。言われてみれば、たしかに餅のように見える。
観光客がいっせいにカメラを向ける中、パフォーマンスを始める「ひこにゃん」。パフォーマンスといってもじつにほのぼのとしていて、「もち」と描かれた紙袋から1つずつ小道具を取り出しては、観光客の前でポーズを決め、写真撮影に応じるというものだった。小道具の1つであるミニサイズの和傘を開く動作だけで、周囲から大歓声と拍手が起こっていた。
それにしても、登場から5年以上が過ぎたにもかかわらず、相変わらず「ひこにゃん」はかわいい。実際に見ると想像以上に愛嬌がある。筆者もつい、いつもより多めに写真を撮ってしまった。
なお、「ひこにゃん」は11月中、彦根城内に毎日登場する予定だ。
彦根トリビア(6) 全国的に有名なあの大会は彦根市開催
彦根城は平山城のため、天守からは彦根の市街地や琵琶湖、さらにその対岸まで眺められる。城から見て北側の琵琶湖沿岸には長い松林があり、1kmにわたって白砂の浜が広がる松原水泳場があるという。
ここで毎年夏に開催され、テレビ放送もされるのが「鳥人間コンテスト選手権大会」。自作人力飛行機での飛行距離と飛行時間を競う大会として、全国区の知名度を誇る。
1980年の第4回より、同大会は松原水泳場で開催され、30年以上にわたって会場として定着している。1997年は台風のため中止となり、2009年には大会自体が中止となったものの、翌年には復活した。
今年も7月末に、『Iwataniスペシャル 鳥人間コンテスト2011』として開催された。「人力プロペラ機ディスタンス部門」では、東北大学「Windnauts」が18687.12mを記録。途中、さまざまなアクシデントに見舞われながらも、「精神が肉体を超えた」と言わしめるほどのフライトで、見事優勝を勝ち取った。そのときのパイロットの姿は、見る者に強いインパクトを与えたようだ。
……というわけで、ほぼ1日かけて彦根市内を散策した筆者。秋らしからぬ陽気の中、ずっと重いバッグをかけて歩いたせいもあり、着ていたシャツが汚れてしまった。ちょうどクリーニングの必要がある衣類も数点たまっていたので、今回着たシャツもまとめて「せんたく便」に出したいと思う。
「せんたく便 保管パック」を除く各パックの価格は、たたみ仕上げの「せんたく便 5パック」が3,592円、「せんたく便 10パック」が5,092円、ハンガー仕上げの「せんたく便 5パックDX」が4,592円、「せんたく便 10パックDX」が6,092円。筆者の場合、過去の利用で「せんたく便専用バッグ」を持っているため、リピート割引が適用されて各パックの料金から315円引きとなる。
"日帰り彦根の旅"で着用したシャツは、クリーニングのため再びヨシハラの本社・工場がある彦根市へ。きれいになって戻ってくるのが楽しみだ。