キヤノンは10日、デジタルカメラ「PowerShot」シリーズの新モデル「PowerShot S100」を発表した。発売は12月上旬を予定しており、価格はオープン。推定市場価格は55,000円前後となる見込みだ。
映像エンジンに最新の画像処理エンジン「DIGIC 5」を、撮像素子に新開発の1/1.7型CMOSセンサーを採用したモデル。CMOSセンサーの有効画素数は1,210万画素だ。センサーサイズが従来モデル「S95」の1/2.3型と比べて受光面積が1.44倍となっているのに加えて、CMOSセンサー上のオンチップマイクロレンズの占有率も大きくすることで、1画素当たりの受光面積が大幅に拡大した。
DIGIC 5では、新アルゴリズムのノイズ低減処理が可能となり、また従来の「DIGIC 4」に比べて約4倍の情報量の処理や約6倍の速度での処理が行えるなど、大幅な機能強化が図られた。連写スピードは秒間9.6枚となっている。
なお、CMOSセンサーはランダムノイズ処理、DIGICはパターンノイズというようにそれぞれが得意とするノイズ除去が異なるが、苦手な処理を相互に補完し合うことで、より最適なノイズ除去が行えるようになっている。
また、レンズも開放F値F2.0(広角端)の新レンズを搭載(望遠端の解放F値はF5.9)。明るくキレイな画像を実現し、収差も抑えられている。焦点距離は24~120mm(35mmフィルム換算時)で、光学5倍ズームが可能だ。
その他、日常のログ記録に便利なGPS機能や、フルHD(1,920×1,080ドット)での動画撮影機能なども搭載。ハイアマチュアユーザー向けの機能として、レンズ周囲のホイールで手早く撮影設定を変更できるコントローラーリング機能を備える。コントローラーリングに割り当てる機能は「RING FUNC.」ボタンで任意に変更可能だ。
主な仕様は次の通り。対応する感度は最大ISO6400で従来モデルのISO3200よりアップ。サイズはW98.9×D26.7×H59.8mm、重量はバッテリー・メモリカード込みの状態で198g、本体のみの状態で173gとなっている。