東日本大震災で被災し、北リアス線の一部区間と南リアス線で運転見合わせが続く三陸鉄道はこのほど、全線運行再開をめざし復旧工事に着手した。

三陸鉄道北リアス線田野畑駅(2006年撮影)。被災は免れたが運転見合わせが続く

同社は現在、北リアス線の久慈~陸中野田間と小本~宮古間にて、臨時ダイヤでの運行を実施している。復旧工事はまず、来年4月までに北リアス線陸中野田~田野畑間で運行再開することを目標に実施する。

現在、種市~久慈間で運転を見合わせているJR八戸線も、同時期の運行再開をめざして復旧工事が進められ、両線の工事が完成すれば、八戸駅から田野畑駅まで線路がつながることに。田野畑駅は震災後も絶景を保つ景勝地・北山崎に近く、県内外から観光客が集まることも期待される。

その後も三陸鉄道は、鉄道建設・運輸施設整備支援機構の全面的な協力の下、2014年4月までの全線運行再開を目標に復旧工事を行うとのこと。

「当社の使命は、地域住民の皆様の生活の足となること、そして三陸沿岸地域の産業振興や地域の活性化に貢献することです。被災地の復興のシンボルとなるよう、県内外から多くのお客様をお迎えして地域振興に貢献できるよう、社員一丸となって努めてまいります」と同社はコメントしている。