文部科学省は1日、東京都世田谷区八幡山で高放射線量が検出された件について、同日の専門業者による分析の結果、ラジウム226の可能性が高いことなどが分かったと発表した。

文部科学省によると、11月1日午後、専門業者による地中の掘削を開始し、土壌の核種分析などを実施。文部科学省からも職員2名を現場に派遣し、専門業者の作業に立ち会った。

約30センチメートル深さの土壌の核種分析を行ったところ、ラジウム226が崩壊してできるビスマス214及び鉛214を検出。このため、同省では、「高放射線量の原因となる放射性同位元素の核種については、ラジウム226の可能性が高いと考えられる」としている。

約30センチメートル深さの土壌を採取し測定したところ、表面で約13マイクロシーベルト毎時で、「若干の土壌の汚染がある模様」(文部科学省)。

作業の最後に試薬ビンが地表から約40センチメートルの深さのところに存在することを確認したが、詳細は2日以降に調査が行われる予定となっている。

また、地表から約40センチメートル掘り下げた表面の放射線量は、約40ミリシーベルト毎時で、その直上の地表の高さで約1ミリシーベルト毎時。なお、文部科学省では、「当該測定時の敷地境界の放射線量は、バックグラウンドレベルである」としている。

文部科学省では1日、しゃへいを行い安全を確保した上で、調査を終了した。