iPhone 4Sの販売がスタートして2週間が経過したが、世界各地のユーザーの間で「iPhone 4Sのバッテリ消費が早い」「iOS 5にアップデートしてからバッテリ駆動時間が減った」といった問題が話題になっている。iPhone 4発売直後には「デスグリップ」「アンテナゲート」といった問題が話題になったが、今回のトラブルは何が原因なのだろうか?
こうした問題は新機種やソフトウェアアップデートが発表された直後によく話題に上るが、その後の検証や再アップデートを経て問題が収束していくといった経過をたどることが多い。今回のケースの場合、「iPhone 4Sでバッテリ消費が早い」という報告だけでなく、「iOS 5アップデート後にバッテリ駆動時間が減った」という報告もあることから、おそらくiOS 5に起因する問題だと考えるのが妥当だろう。例えばAppleのユーザー掲示板では発売直後の10月15日から問題がすでに報告されており、現在に至るまでさまざまな状況報告やトラブルシューティングが行われている様子がうかがえる。またBlogやTwitterなどでも、「iphone 4s」「battery」といったキーワードを検索すれば、このトピックに関するさまざまなネタが多くのユーザーの間で共有されていることがわかるだろう。
一部では問題の検証が進んでおり、例えば英TelegraphではiDownloadblogのOliver Haslam氏の「位置情報サービスが原因」という説を紹介している。これはiOS 5がこまめに位置情報を取得してタイムゾーンのチェックを行っているためで、同OSのバグに起因するものだと推測している。このほか米TechCrunchでは、iPhone 4Sユーザーのためのバッテリ消費問題を回避するためのテクニックを紹介した記事を公開していたりする。また英Guardianによれば、Appleは現時点で公式にこの問題についてコメントしていないものの、すでに同社エンジニアが同問題を主張する一部ユーザーに接触して問題の検証に当たっているという話もあるようだ。同紙では数日後、さらに問題がほぼGPSの位置情報取得バグに関するものに特定されたとのiDownloadblogの報告を紹介している。
問題がほぼiOSのバグだと特定されたならば、そう遠くないタイミングでAppleよりアップデートが提供されることになるだろう。米San Jose Mercury News紙では米GartnerアナリストのVan Baker氏の「アンテナ問題は自身で直せないが、ソフトウェアなら自身(のアップデート)で対応できる」とのコメントを紹介し、今回のバッテリ問題が大きなトラブルにはならないとの見方を示している。