セガは10月22より、全国6都市7会場にてPSP用ソフト『初音ミク -Project DIVA- extend』の店頭体験会を開催した。体験会には多くのファンが訪れ、朝から大行列ができるほどの大盛況ぶり。29日には東京の「ヨドバシカメラマルチメディアAkiba」、博多の「ヨドバシカメラマルチメディア博多」、仙台の「ヨドバシカメラマルチメディア仙台」で体験会が行われ、後は11月5日(土)に愛知県で行われる「ゲーマーズ名古屋店」での体験会を残すのみとなった。
『初音ミク -Project DIVA- extend』は、初音ミク主演のリズムアクションゲーム最新作だ。音楽に合わせながら、ボタンや十字キーを押していくというシンプルゲームシステムはそのままに、新たな楽曲とモジュール(コスチューム)を追加収録し、さらに遊びやすい作品になっている。
「ヨドバシカメラマルチメディアAkiba」で行われた体験会は、当初9時半からのスタートであったが、8時半の時点で200人が列を作る人気ぶり。急きょ8時半からの開催となったようだ。
この盛況ぶりをうけ、セガは急きょ、本ソフトのプロデューサー林誠司氏を招き、ヨドバシカメラマルチメディアAkibaの会場にプレスを招いての囲み取材の機会を設けた。以下が林氏のインタビューの詳細だ。
── まずは、今回の店頭体験会の手応えはいかがですか?
林氏:今回の体験会では、非常に多くのユーザーの方にお越しいただき、非常にありがたく思っています。プレイできる体験版に関しては「東京ゲームショウ2011」と同じバージョンなんですが、それでも多くの人に足を運んでいただきまして、あらためてファンの方に支えられていることを実感しました。
── 前作『初音ミク -Project DIVA- 2nd』に比べ、今回はここがパワーアップしている! というポイントがあれば教えてください。
林氏:『初音ミク -Project DIVA- 2nd』(以下、2nd)の発売から1年以上経っていますが、おかげさまで現在も多くの方に支持をいただいております。今回はそれを受け、前作のよかったところは伸ばし、改善すべきポイントは改善し、全体的に遊びやすく、より楽しいものにというコンセプトで作りました。また、今回追加された楽曲が数多くあるので、その楽曲のPVを新規に作り込む作業に力を入れています。新しい試みもたくさん盛り込んでいますので、ぜひチェックしてほしいと思います。
── 思い入れのある曲や、ユーザーにぜひプレイしてほしい曲があれば教えてください。
林氏:先ほど今回新しい試みをしたとお伝えしましたが、「裏表ラバーズ」という曲をぜひプレイほしいですね。従来は3Dポリゴンが踊るというのが基本だったんですが、今回は「モーショングラフィックス」という、背景の映像や文字を3Dポリゴンとからめながら作る手法をとりました。このあたりもぜひ見てほしいと思います。
また、『2nd』では2人のキャラクターで歌う曲がありましたが、今回は「2人での楽器演奏」という試みに挑戦しました。「孤独の果て」と「那由他の彼方まで」という曲では、リン・レンがギターとベースで演奏しているんですが、試した当初は非常に動作が重くなり苦労しました。そういった部分でも、非常に思い入れのある曲になりました。
難易度が高く、ぜひチャレンジしてほしいという曲は「パラジクロロベンゼン」です。この曲は作者であるオワタPさんにBPM(曲のテンポ)を新たに調整して早くしていただき、さらにいやらしい譜面と組み合わさって、非常に難しいものになりました(笑)。
譜面に関しても、どのようにしたら難しくなるのかという研究をしながら作っていますので、そのあたりも楽しんでいただけるのではないかと思います。
── 本作の収録曲の中には『2nd』の曲もありますが、譜面は変更されているのでしょうか?
林氏:譜面に関しては基本的に同じです。同じ曲として収録していますので、前作と同様にプレイしていたけると思います。
── つい先日、本作のダウンロード版が発表されましたが、配信日はかなり先ですね?
林氏:ダウンロード版に関しては、新しいハードが本ソフトの配信日(12月15日配信予定)の近辺に登場しますので、そのハードでプレイしていただく機会が増えるのではないかと思います。
── 前作にあったダウンロードコンテンツについて、今後配信予定はありますか?
林氏:現在のところ、具体的なことは決まっていません。また、何か決まりましたらアナウンスさせていただきたいと思います。
──DIVAルームやエディットモードに関して、何か変化はありますか?
林氏:今回、DIVAルームのイベントを増やしました。また、これまでと違ったしぐさをキャラクターがしてくれるようになりました。声入りのイベントも少し追加していますので、このあたりもお楽しみください。そのほか、ルームテーマやアイテムも増やし、ネタ的なものも盛り込みましたので、ニヤッとしてもらえるのではないかと思います。
エディットモードに関しては、基本システムは変えていません。ですが、モーションや背景は大幅に増やし、さらに新規に収録したPVの背景もほとんど使えるようになりました。
モーションに関しては、今まで踊りが中心だったんですが、今回は「うれしいとき」といった日常的な動きを増やしています。じっくりエディットするユーザーさんにも喜ばれるんではないかと思います。
──今回、モジュールは何種類になりますか?
林氏:40種類以上のモジュールを用意しています。できるだけ楽曲PVに合うものにしようというところで、元々のPVにゆかりのある絵師さんや、楽曲のテーマにあいそうな方にお願いして作りました。
そのほか服装だけでなく、髪型や髪の色、目の色なども調整していますので、それぞれのキャラクターの魅力が出るのではないかと思います。もちろん、モジュールはいろいろな曲と組み合わせられるので、このあたりも楽しんでいただきたいですね。
── 発売まで一週間を切りました。ファンへ向けてのメッセージをお願いします。
林氏:『2nd』から少し間が開いてしまったので、申し訳なく思っているのですが、その分ひとつひとつの映像やモジュール、イベントをじっくりと作ることができました。スタッフの汗と涙と愛情を注ぎ込んで制作しましたので、これまでのシリーズと同様、かわいがっていただけるとありがたいと思います。
ゲームタイトル | 初音ミク -Project DIVA- extend |
---|---|
メーカー名 | セガ |
ジャンル | リズムアクション |
対応機器 | PSP |
発売日 | 11月10日発売予定 |
価格 | 5,229円 |
CEROレーティング | B(12歳以上対象) |
(C)SEGA / (C)Crypton Future Media, Inc. VOCALOIDはヤマハ株式会社の登録商標です。