米Microsoftは23日(現地時間)、同社がAndroid端末メーカー向けに行っている特許ライセンス契約に台湾Compal Electronicsが加わったと発表した。ライセンス契約を結んだのはこれで10社目。また、これにあわせて、現時点で世界のODMの55%、米国におけるAndroid端末シェアの53%がライセンシーであることも報告しており、すでに過半数の端末が同社のライセンス化にあると主張している。
同件は米Microsoftエグゼクティブバイスプレジデント兼ジェネラルカウンシルのBrad Smith氏と同コーポレートバイスプレジデント兼代理ジェネラルカウンシルのHoracio Gutierrez氏の連名で発表されたもの。Compalをはじめ、すでに台湾系を中心に多くのメーカーが同社とAndroidデバイス製造で特許ライセンスを結んでおり、Androidに対するメーカー経由でのMicrosoftの影響力が強まっていることがわかる。現在、同社はMotorola MobilityとBarnes & Nobleのほか、台湾FoxconnやInventecとの特許訴訟下にあり、これら端末メーカーやODMとの交渉を引き続き続けていくものとみられる。この特許紛争について、Microsoftがまとめた相関図は下記の通りだ。緑の線がライセンス付与、赤線が特許訴訟が起こっていることを示している。
なおMicrosoftによれば、ODM市場でQuanta、Compal、Wistronで市場シェアの55%を確保しており、さらに米国内でのAndroid端末シェアではHTCとSamsung、そしてAcerなど極小シェアのメーカーを合わせて53%に達している。Microsoftでは過去10年間に他社からの特許ライセンスで45億ドルの支払いを行っており、これが特許遵守の考えを尊重するとともに、ライセンスを提供した他社の技術革新の一助になったという。それになぞらえば、Androidに関する特許ライセンスもまた、こうしたサイクルを維持するためのマナーだというのが同社の意見だ。これは特許問題回避を狙うGoogleへのプレッシャーでもあり、今後残りのメーカーとのライセンス締結の行方に注目が集まるだろう。
(提供:AndroWire編集部)