強力な検出力で知られるカスペルスキーのセキュリティ対策ソフトのコンシューマ向けの新製品である「カスペルスキー 2012 マルチプラットフォーム セキュリティ」などが、9月にリリースされた。本稿では、最新版によるインストールからその特徴的な機能を紹介したい。
マルチプラットフォームに対応
2012の新製品では、まずマルチプラットフォームに対応したパッケージが新たに加わった。「カスペルスキー 2012 マルチプラットフォーム セキュリティ」という名称で、Windows版の「カスペルスキー インターネット セキュリティ 2012」、Mac版の「カスペルスキー アンチウイルス 2011 for Mac」、Android版の「カスペルスキー モバイル セキュリティ 9」の3つが1つのパッケージに同梱されたものだ(図1)。
この背景には、当然のことながら、急速に普及が進むスマートフォンなどの存在があげられる。もはやPCだけを守っていればよいという時代は終わったのである。また、日本ではMacユーザーも多く、Windows PCだけでなく、Macを所有するユーザーも少なくない。そんなユーザーにとって、個別にセキュリティ対策を講じなければいけないというのも負担が大きい。ユーザーの所有する機器もさまざまである。カスペルスキー 2012 マルチプラットフォーム セキュリティは、そのあたりを強く意識しての製品といえよう。一方、旧来のWindows版のカ「スペルスキー アンチウイルス 2012」なども、継続して販売される。
本稿では、「カスペルスキー 2012 マルチプラットフォーム セキュリティ」に含まれるWindows版の「カスペルスキー インターネット セキュリティ 2012」(以下、KIS 2012と略記する)を解説する。まず、対応OSであるが、Windows 7、Vista、XP SP2以上で、それぞれ32/64ビットに対応する。システム要件は、OSが動作する環境であれば問題ない。製品ラインナップであるが、上述したマルチプラットフォームを含め、多くのバリエーションが用意されている。パッケージ版、ダウンロード版、さらにはライセンスが1年、2年とある(他にも、価格の安い乗換優待版なども用意されている)。同社のオンラインストアでは、「カスペルスキー 2012 マルチプラットフォーム セキュリティ」のパッケージ版(1年3台)は、6783円(税込)となっている。詳細は、こちらを参照してほしい。
インストールから最初の設定まで
まずはインストールである。CDには、KIS 2012とMac版も含まれている(Android版は別途ダウンロードする)。光学ドライブに挿入し、autorun.exeを実行する。図2のインストーラが起動されるので、[今すぐインストール]をクリックする。
引き続き、ウィザードが起動する(図3)。
使用許諾契約やKaspersky Security Networkへの参加の確認を行う。特に難しいことはないだろう。インストールが完了すると、図4となる。
[カスペルスキー インターネット セキュリティ 2012を起動する]にチェックを入れて、[終了]をクリックする。KIS 2012が起動するが、ライセンスがないと表示される(図5)。
図6のようにアクティベーションコードを入力する
サーバーと通信し、チェックが行われ、問題がなければ図7となる。
[終了]をクリックすると、ライセンス情報が表示される(図8)。
左上のホームを示すボタンをクリックすると、メイン画面となる(図9)。
KIS 2012の保護がすでに行われている。しかし、定義データベースが古いことがわかる。下のメニューから[アップデート]を選び、プログラムも含め、更新作業を行う。
更新が完了したら、完全スキャンを行い、ウイルスの感染がないかを確認する。図10から[スキャン]を選択する。スキャンメニューとなるので、[完全スキャン]をクリックする。途中経過、終了予定時間などが表示される(図11)。
初めての完全スキャンでは、1つ1つのデータを詳細に分析するので、多少時間がかかる。しかし、2回目以降は、差分のみをスキャンするので、短時間で終わる。特に問題がなければ、そのまま終了する。スキャンメニューで、どのくらい前にスキャンが完了したかが表示されるので、そこをクリックすると、スキャン結果のレポートが表示される(図12)。
もし、ウイルスなどが検出されると、まず、図13のように、脅威が発見されたとの警告メッセージが表示される。
たいていの場合は、KIS 2012が削除などの処理を適切に、自動的に行う。
メイン画面から、もう1つ確認しておきたいのが、中央上にあるクラウドプロテクションである。インストール時に参加の確認が行われたKaspersky Security Networkの情報を表示することができる。
現時点における最新の脅威動向や対応状況が表示される。