こんにちは。一日3時間をニコニコ動画に費やすダメ社会人、山田井ユウキです。

今日もさっそく最近流行の動画や埋もれている良動画を独断と偏見で皆さんに紹介していこうと思います。選ぶ基準はただ一つ、僕の趣味です!

ニコニコ動画の「踊ってみた」というカテゴリが、現在盛り上がりを見せています。ダンス経験があろうとなかろうと関係なし、プロレベルの本格的なダンスからコスプレや小芝居などネタ満載の動画まで様々なダンス作品が毎日のように投稿されており、その勢いはとどまるところを知りません。

そんな「踊ってみた」カテゴリから個性豊かなメンバーが集結したイベントが、10月15日に六本木のライブハウス・ニコファーレで開催されました。

イベントの名前は「ニコニコダンスマスター3 ~三度目のshow時期?踊り手大政奉還と新世界の予感!~」、通称"ダンマス"。ニコニコ生放送で中継され、20万人を動員したこのイベントを今回は動画と共に振り返っていきたいと思います。

さすがに出演者全員分のステージをご覧いただくのは無理なので、個人的に特に気になった出演者をご紹介しつつ、残りは「ダンマス3」からご覧いただければ嬉しいです。

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まずは出演者全員集合してのオープニングアクトとなった「ヤリたいの。」と「ミッドナイトバタフライ」。前回のダンスマスター2は会場がディファ有明でかなり広かったのですが、今回は一転してかなり狭めのニコファーレ。いくらLEDモニターでの映像演出が可能といっても、ステージがこれだけ小さくなってしまったら前回のような迫力を出すのは難しいだろうな……と思っていたのですが、ふたを開けてみるとこれがなかなかどうして。LEDモニターをフル活用しての飽きさせない演出はお見事でした。さすがに全員がそろう場面では会場の狭さが目立っていましたが、まあそれも「観客との距離が近い」のだとポジティブにとらえれば問題なし!

オープニングアクトに続いては個別のステージへ。この日はニコニコ動画らしく、ユーザーアンケートで出演順を決めるという試みが行われ、その結果トップバッターに選ばれたのがダンスマスターのニューフェイス、「先生と僕」。今回のダンスマスター出演者は「女子高生」や「コスプレ、「BL」などいくつものカテゴリに分類されており、こちらの「先生と僕」はキッズ枠からの出場となります。ユニット名の通り、ダンスの師弟による息のぴったり合ったハイレベルなダンスは必見です。

BL枠と並んで個人的に注目していた百合枠。実力派ダンサーとして知られるれいちぇる、紫音リア、仮面ライダー217、のらの4人が繰り広げる大人の色気溢れるダンスはさすがの完成度。もちろん「百合枠」にふさわしいあんなシーンやこんなシーンも満載で、これは男性諸君は見逃せませんよ!

そして今回もっとも盛り上がったステージの一つがこちら。48歳の女性3人で結成された「ABC48歳」によるAKB48の「会いたかった」と「ヘビーローテーション」のメドレーダンス。観客の盛り上がりも最高潮で、ダンスマスター3のMVPと言っても過言ではありません。それにしても、これだけ多彩な出演者が同じステージに立つイベントもそうはないですよね……この自由度の高さはさすがニコニコ動画ですね。

女の子3人によるダンスユニット「ちびなっつ」。人気ボカロ曲「東京テディベア」に合わせて見事なダンスを披露しています。「先生と僕」もそうでしたが、今回のダンマス3は子どもたちが予想以上のレベルの高さを見せつけてくれました。日本の未来のダンスシーンを支える世代として今後も注目していきたいところです。

ゲスト枠として最後の最後に発表があった「DANCEROID」。ニコニコ動画の「踊ってみた」でトップクラスの人気を誇るダンスユニットで、今では様々なイベント出演や単独公演をこなし、海外のイベントにも招待されるなど精力的に活動を続けています。意外にもダンマスへの出演は今回が初めてとのことで注目されていましたが、そんなファンの期待に見事に応えてくれました。

インパクトという意味ではこの人がダンマス3……いや、全ダンマスを通しても間違いなく最強でしょう。視聴には色んな意味でやや勇気を必要としますが、周囲に誰もいないのを確認できたらそっと再生ボタンを押していただければと思います。

「踊ってみた」に彗星の如く現れた期待の新人、「おっさん」こと阿部さん。そんな阿部さんをはじめとするサラリーマンダンサー「リーマンブラザーズ」による「ルカルカ★ナイトフィーバー」は、楽曲とスーツのギャップやサラリーマンらしい小ネタ満載の見ていて楽しいダンスに仕上がっています。

今回のダンマス3にはまさかのシークレットゲストも登場しました。踊り手の「じょっぴん」が「みうめ」「気まぐれプリンス」と一緒に「kiss me 愛してる」を踊っていると、突然背後から登場したのがアイドルグループ「℃-ute」の岡井千聖と萩原舞。モノマネ番組さながらの本人登場に会場はものすごい盛り上がりとなっていました。これはぜひ動画でご覧ください。

ダンマス3後半、会場と視聴者を感動させたのが「HATCH@右奥」による「ストロボナイツ」。年齢性別問わずバラエティに富んだ踊り手が登場したダンマス3の、象徴的とも言えるステージになりました。

そしてダンマス3のトリを務めたのが実力派ダンサーチーム「にゃんたろProject」と「TEAM BLACK STARZ」という夢のコラボレーション。それぞれが個性を出しつつも見事に融合したダンスは非常にハイレベルで、ダンマス3の最後を飾るのにふさわしい最高のエンターテインメントでした。

……ということでかなり悩みながら動画を選んだのですが、それでもいつもの分量を大幅に超過する記事になってしまいました。つまりそれだけ濃くて熱いイベントだったということなのです。3を迎えてますます盛り上がりを見せるダンスマスター。次回はどんな会場でどんなダンスを見られるのか、今から楽しみですね。

勝手エヴァンジェリスト・山田井ユウキ

1980年生まれ。レビューサイト「カフェオレ・ライター」で、映画、漫画、ゲームなどを独自視点からレビューする他、「builder by ZDNet Japan」「ハリウッドチャンネル」など各種媒体で記事を連載中。どんなに忙しくても一日数時間ニコニコ動画に費やすという、社会人としてあるまじき生活を謳歌中。好きな動画ジャンルはゲーム実況、ボカロ、他エンタメ系全般。

(タイトルイラスト:3P3P)

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