10月18日に行われた新製品発表会でNTTドコモの山田隆持社長は、LTEサービス「Xi」の展開計画を前倒しして実施していくと述べた。既存の携帯ネットワークのオフロード先として積極的に移行を促していく考えで、対応スマートフォン、新料金プランの投入で「Xiの商品力の強化」を狙う考え。
Xiは、次世代通信規格のLTEを採用したドコモの通信サービスで、2010年12月からサービスを開始し、現在はデータ端末、Xi搭載タブレット端末が登場している。今回、初めてXi搭載スマートフォンが登場したことで、ラインナップが充実した形だ。
しかし、まだ東名阪など、主要都市の一部しかエリア化が進んでおらず、利用できるエリアは少ない。Xi端末では、既存の3GサービスFOMAも利用することができるため、日本全国で通信を行うことはできるが、Xiの特徴である高速・大容量・低遅延のメリットを享受するにはサービスエリアの拡充が急務となっている。
これに対しドコモは、これまで2011年度末までに全国の基地局数約5,000局、人口カバー率を20%にする計画だったが、これを前倒しして、同7,000局、25%にする。その後、12年度末で従来は15,000局・40%の計画だったが、これも2万局・60%に、14年度末で35,000局・70%の計画を5万局・98%まで拡大させる。
屋内に関しては、「12年度にはXi対応フェムトセルを実用化できる」見込みで、エリア展開を促進していく。