バッファローは19日、HDDレコーダー「らくらくTVレコーダー」シリーズの新モデルを発表した。発表されたのは、地上デジタル放送8チャンネルを8日分録画可能なHDDレコーダー「ゼン録 DVR-Z8」と、地上・BS・110度CSのデジタル放送3波対応のHDDレコーダー「DVR-W1/1.0T」「DVR-S1C/500G」。DVR-Z8のみ12月中旬発売、ほか2機種は11月上旬発売で、いずれも価格はオープンとなっている。推定市場価格はDVR-Z8が10万円前後、DVR-W1/1.0Tが2万円台後半~3万円弱、DVR-S1C/500Gが2万円台半ばとなる見込みだ。
地デジ8チャンネル全てを自動で録画する「ゼン録 DVR-Z8」
DVR-Z8は8基の地デジチューナーと2TBのHDDを搭載するモデル。HDD容量のうち約1.7TBが自動録画用に確保されており、設定しておいた画質で地デジ8チャンネルの番組を自動で録画するという、「ゼン録」の名に恥じない機能を備える。低画質(約2Mbps)で設定しておいた場合、最大8日間×8チャンネルの録画が可能。HDDの空き容量がなくなると、古い録画データから削除されていく仕組みだ。なお、高画質(約8Mbps)の場合は8チャンネル×2日分、標準画質(約4Mbps)の場合は8チャンネル×4日分が録画される(ただし、録画日数は目安)。
自動録画された番組は、リモコンの「タイムシフト」ボタンを押すと表示される番組表から観たいものを選ぶだけ。リアルタイムで視聴する場合のように録画番組を視聴できる。録画データの視聴中にリアルタイムで放送されている番組を観るといった、いわゆる「ザッピング」も可能だ。
また、HDD容量のうち300GBは保存用途に確保されている領域で、自動録画されたデータから残しておきたいものをムーブしたり、自動録画以外で指定した番組を録画する際に用いたりできる。番組を指定して録画する場合は、放送波そのままの画質に設定しておくことも可能。なお、本体にはUSBポートが設けられており、外付けHDDを接続して録画データをムーブしたり録画先に指定したりもできる。
DVR-Z8の本体サイズはW430×D220×H50mm(突起部除く)、重量は約2.5kg。
設置場所に応じて選ぶ3波対応の「DVR-W1/1.0T」「DVR-S1C/500G」
DVR-W1/1.0TとDVR-S1C/500Gは地上デジタル・BSデジタル・110度CSデジタルに対応したHDDレコーダーで、DVR-Z8のように自動録画ではなく番組を指定しての録画となる。DVR-W1/1.0Tはそれぞれ2基ずつのチューナーと1TBのHDDを、DVR-S1C/500Gはそれぞれ1基ずつのチューナーと500GBのHDDを搭載する。DVR-S1C/500Gは寝室などでの利用を想定したモデルで、ファンレス設計の静音仕様と光るリモコンが特徴だ。
両モデルともUSB接続の外付けHDDを増設可能で、DVR-Z8同様に内蔵HDDに録画先としての利用や録画データのムーブが可能。
本体サイズ/重量はDVR-W1/1.0TがW242×D174×H52mm(突起部除く)/約1,320g、DVR-S1C/500GがW200×D183×H47mm(同じ)/約700gとなっている。
目標はレコーダー市場のシェア10%
同日開催された発表会ではバッファロー 事業本部 デジタルホーム事業部の石井希典 事業部長が登壇した。「VHS、DVD、BDという記録メディアの進化とともに録画機も進化しているが、タイムシフト記録(タイマー録画)操作の難解さは従来より課題だった」と強調。そのうえで、「全チャンネル録画してしまえば、録画予約がそもそも不要になる」とDVR-Z8のメリットを述べた。
今回発表した3モデルの年間販売目標について、石井氏は「30万~40万台を狙い、(500万台弱を推移すると思われる)向こう1年程度で市場シェア10%程度を確保する」とコメントしている。なお、BDなどへのムーブ機能に関しては、「現状では対応する予定はないが、市場の反応などを見て検討する」と述べた。