ソニーが現在携帯ビジネスでジョイントベンチャーを組んでいるEricssonから株式を買い取り、同社の子会社化あるいは本体への吸収を計画しているという。米Wall Street Journalが10月6日(米国時間)に関係者からの話として伝えている。
ソニーエリクソン(Sony Ericsson)は、2001年にソニーとEricssonが50:50の比率で資本を出し合って設立した携帯端末ビジネスを主眼としたジョイントベンチャー。資本の集中化で事業競争力を高めることを狙いとしており、現在では世界第6位のシェアを持っている。ソニーエリクソンはその性質上、2つの親会社を持つ運営形態となっているが、近年のソニーはタブレット製品に携帯ゲーム機、そしてPCと、携帯電話以外の事業をすべて本体で行っており、今後デバイスの融合が進んでいくなか、互いの相乗効果を高めるために携帯電話についても事業統合を目指す必要があると判断しているという。
WSJによれば、すでに過去数年にわたってソニーエリクソンの経営をソニーが握る形態について両者間での話し合いが進んでおり、もし株式買い取りということになれば、現在Ericssonが抱えているソニーエリクソンの株式総額はおよそ10億~12億5000万ユーロ(13億~17億米ドル)程度に上るとみられており、契約形態に応じた金銭授受が発生するものとみられる。