2012年のNHK大河ドラマ『平清盛』のスタジオ収録が東京・渋谷のNHK放送センターで始まり、5日、主演の松山ケンイチ、中井貴一、和久井映見、中村梅雀、豊原功補が、撮影セットの清盛の生家「養父・忠盛の館」で行われた取材会に出席した。

左から、豊原功補、和久井映見、松山ケンイチ、中井貴一、中村梅雀 拡大画像を見る

『平清盛』は、武士が貴族から差別を受けた平安末期、平家の棟梁・平忠盛(中井)の子として育てられた清盛(松山)が、瀬戸内海の海賊を束ね、平家一族を繁栄させる物語と、清盛の死後、一族が没落するまでを描く。8月中旬に岩手県でクランクインした後、広島県や関西地方でロケが進み、今月2日にスタジオでの撮影がスタート。松山は「今まで瀬戸内海の船の上で壮大な海賊討伐のシーンを撮影したり、大変なシーンばかり経験したことで、清盛が何を大事にして突き進んでいるかをつかむことができた」と役への手応えを語り、「やるぞー!」とガッツポーズで意気込みを披露した。

大河ドラマ5度目の出演で、同作を「久々に男の大河ドラマ」だと期待を寄せる中井は、清盛の養父・平忠盛を演じ、「僕は松山ケンイチという俳優が好きで、人間としてすごく好き。青森で育った彼の朴とつとした感じが清盛の人物像と合致していて、人間味のある平清盛になるんじゃないかな」と絶賛。松山は「しっかりやれとプレッシャーをかけられているようで、脇の下に汗をかきます」と姿勢を正し笑わせた。

また先日、親に結婚の許しを請うシーンのリハーサルで「(松山が)『思い出すなぁ』と言っていて、『何言ってんだ、この野郎』と思いました(笑)」と、中村に暴露された新婚の松山。パパとなる松山に、記者から理想の父親像について質問が飛ぶと、「(幼少期に)忠盛は海賊討伐で武士のかっこよさを見せてくれて、清盛がなりたいものを目に焼き付ける。子供にとって父親というのはヒーローで力強い存在。真意をストレートに言わず、突き放しつつも見守るというのは素晴らしいことで、清盛がはい上がっていくために必要。忠盛が子にしてきたことを、清盛も自分の子にしていくんだと思う」と忠盛に倣い、強い父親像の願望を語った。最後に、松山は海賊役の加藤浩次のセリフだという「おれは海賊王になるぞー!」と雄叫びを上げ、出演者一同、団結して笑顔を見せた。

大河ドラマ『平清盛』(NHK総合 毎週日曜20:00~)は、2012年1月8日スタート。初回は73分拡大。