フィンランドのNokiaは、今月10月26日にロンドンで開催される「Nokia World 2011」において、同社初のWindows Phone 7端末を発表する見込みだ。製品の販売開始は今年のクリスマス商戦シーズンを予定しており、商戦のピークに合わせるため、少なくとも11月初旬には実際の製品出荷が開始されるものとみられている。英Reutersが同社CEOのStephen Elop氏の話として10月4日(米国時間)に伝えている。

Nokia Worldは毎年同社が開催している開発者ならびに関係パートナーらを対象にした業界イベント。Elop氏が米Microsoftとの提携を発表した際、今年第4四半期中にはWindows Phone 7対応端末を発表することを約束していた。だが初期のローンチを成功させるためには商戦期を狙うのが必須であり、製品出荷を今年のクリスマス商戦に合わせる形で実施することになったとみられる。

Reutersによれば、通常Nokiaは製品出荷の半年前に製品発表を行うようにしており、今回のWindows Phone 7端末はこのルールから外れた形となる。Nokiaは先週3500人の人員削減を発表しているが、今年初めにはすでに6000人規模の人員削減を発表しており、合わせて1万人近い人員削減計画となる。これは同社従業員のおよそ1割弱にあたり、Windows Phone 7の全面採用は大きな方針転換であると同時に、今後の起死回生を狙った賭けでもある。