カシオ計算機が手がける4つのプロダクトが、2011年度のグッドデザイン賞(Gマーク)を受賞した。耐衝撃ウオッチの「G-SHOCK MUDMAN GW-9300」、コンパクトデジタルカメラの「EXILIM EX-TR100」、電子辞書の「EX-word XD-Bシリーズ」、プロジェクタの「XJ-H1650」だ。

受賞した製品の概要と、審査員の評価コメント(抜粋)を紹介しよう。

G-SHOCK MUDMAN GW-9300

ボタン部を軟質ウレタンのパーツで覆うなど、ホコリや泥が時計内部に入りにくい新しい防塵・防泥構造を採用。加えて、磁気センサーと温度センサーを内蔵し、方位と気温の計測が可能。あらゆる過酷な環境下に対応する耐衝撃ウオッチ。

評価コメントは、「塵や泥に強いマッドレジスト構造を実現するために、独自のサンドイッチ3層成型構造を採用。機能的にもシームレス化を達成するとともに、ボタンデザインも大型化が可能となり、操作性も大幅に向上している。カーボンファイバーインサートバンド、-10度~60度までの温度計測可能なセンサーと方位センサーの搭載など、魅力的なG-SHOCKブランドの世界観が、表現できている。」

EX-word XD-Bシリーズ

業界で初めて(2011年1月12日の発表日時点)、サブパネルにカラー液晶を搭載。これにより、表現力や操作性を向上させた電子辞書。

評価コメントは、「辞書のように愛着をもてるプロダクトとするための、質感表現が美しい。デザインの工夫により凹凸を排除し、手に馴染む形状としていているため、視覚的なストレスがない。電子辞書を湿度感のあるプロダクトとして取り組んでいる姿勢を評価した。」

EXILIM EX-TR100

レンズ部を中心にフレームが360度回転し、モニタ部分も270度回転する斬新な薄型スタイリッシュボディ。好きな持ち方、好きな撮り方で、写真や動画を撮る楽しさを広げるデジタルカメラ。

評価コメントは、「デザインの対象を必要な要素に分解し、それを再構成する。デザイナーらしい発想から生まれた斬新なデジカメであり、同時に、撮影にまったく新しいスタイルを提案するものである。2軸のヒンジとフレームを使って実現できる多様な撮影スタイルは、ぜひとも製品を手に取って確かめてもらいたい。」

XJ-H1650

レーザー、蛍光体、LEDを組み合わせた独自の「レーザー & LEDハイブリッド光源」を搭載。高輝度プロジェクタに不可欠とされていた水銀ランプを用いずに、3,500ルーメンという高輝度を実現したデータプロジェクタ。

評価コメントは、「一見、目新しさはないが、起動や終了時の速さなど、使い勝手の良さにこだわって作ったことが伝わる。」